REST～('∀`)勇者№30174のようです　二十三話～

('∀`)勇者№30174のようです　二十三話

589 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:21:51 ID:CnWyYx1Q0: 【前回までのあらすじ】

アイリス　旅立ち
↓
イギス　西の塔　攻略
↓
オスドニア大陸上陸
↓
ウラヌス王国　王様のイベントから逃亡
↓
エミジア廃鉱にて　メタルスライムでレベルアップ
↓
オスカーテルミノ　魔法使いと出会う
↓
カールモンキー　ギャンブルで大敗
占い師　貞子から助言をもらい東へ
↓
荒巻コピーと出会いギャリバン地方に到達
↓
妖精の森から妖精の国へ　氷の女王を撃破
↓
魔法少女渡辺さんと、ベビーパンサーに出会う
↓
キーリカ砂漠で遭難しかけるもクラウンへ到着
流石兄弟とサンドワーム討伐へ　←　いまここ

一言：死ぬ気で死ぬしかない
592 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:23:08 ID:CnWyYx1Q0: 所持金　80G

　('A`)　レベル22　勇者
　HP140／149
　MP0

　ζ(ﾟーﾟ*ζ　レベル23　踊り子
　HP114／114
　MP0

　（　´_ゝ`）　レベル4　勇者
　HP33／33
　MP0

　（´<_｀　）　レベル4　勇者
　HP39／39
　MP0

四人は宿屋で作戦会議を行うことに。

('A`)　もしもサンドワームがこう来たら…

（　´_ゝ`）　こう逃げるって訳か

（´<_｀　）　いや、こっちに逃げるべきでは？
595 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:28:11 ID:CnWyYx1Q0: ζ(ﾟーﾟ；ζ　もっと勝ち気で話し合おうよ！

（　´_ゝ`）　しかし正直このパーティじゃ勝てる気がしないな…

(；'A`)　足引っ張ってる奴がえらそうだな

（´<_｀　）　せめて妹がいればな…

('A`)　妹もパーティに……いたのか？

（´<_｀　）　いや、魔法使いなんだ。正確には修行中の、だが

（；´_ゝ`）　そうだ、妹だよ！

（　´_ゝ`）　これがあるのを忘れていた！

兄者は懐から青く光る宝石を取りだした。

（　´_ゝ`）　兄のピンチなんだから、妹が駆けつけてくれるはず！

ζ(ﾟ－ﾟ*ζ　でも修行中なんでしょう？
599 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:32:46 ID:CnWyYx1Q0: （　´_ゝ`）　これはルーラ石と呼ばれるものだ
　　　　　　「キミルーラ」という魔法で、特定のルーラ石にルーラが行える

（´<_｀　）　妹の修行が終わったら、このルーラ石を目印にして飛んでくる手はずになってるんだ

('∀`)　そういうことか！で、いつ修行は終わるんだ？

（　´_ゝ`）　こう来た場合はどうしよう？

（´<_｀　）　こう逃げるのはどうだ、兄者

(；'A`)　わからないんだな！？そうなんだな！？

結局、まともな話し合いにはならなかった。

その日は解散し、各自の宿屋へと戻る。

ζ(ﾟーﾟ；ζ　大丈夫かな…

(；'A`)　サンドワームか…まあ、たぶんレベル30くらいだろ。たぶん…
　　　　　俺たちも強くなってるし…なあ？
600 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:35:41 ID:CnWyYx1Q0: ζ(ﾟ－ﾟ*ζ　うん…

('A`)　それにしても…

('A`)（魔法の修行中の妹……どっかで聞いたような話なんだが…？）

ほぼ全ての読者が察していることを気がつかない体たらくであるが、
それでも彼は主人公である。

そこを強調しておきたい。

(；'A`)　大きなお世話だ！

大きな不安を抱えた勇者三人と踊り子一人は、
何も解決できないまま、次の日の朝を迎えた。

（　´_ゝ`）　おはよぅ…

(；'A`)　寝てないのか？

（　´_ゝ`）　一晩かけて遺書を書いておいた

（´<_｀　）　準備万端だな…兄者…
602 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:39:05 ID:CnWyYx1Q0: 村長「勇者様がご出発されるぞー！」

(；'A`)　うぉっ！何だ！？

町を歩いていると、甲高い管楽器の音が響き渡り、
辺りから紙吹雪が舞った。

ζ(ﾟーﾟ；ζ　何て盛大な…

（　´_ゝ`）　いやーありがとう諸君！
　　　　　　サンドワームなど俺の足下にも及ばない雑魚同然のモンスターだ！
　　　　　　華麗なる技で砂の肥料にしてくれよう！

　「おー！」　「何て頼もしいんだ！」

(#'A`)　てめえいい加減に…

（；´_ゝ`）　勘弁してくれぇ…もう癖になってるんだぁ…
605 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:44:08 ID:CnWyYx1Q0: サンドワームは村の東に巣を作っているらしい。

照りつける太陽の中、四人の行進が始まった。

('A`)　サンドワームっていうのは、一体どういうモンスターなんだよ

（　´_ゝ`）　何でもでかいムカデみたいな形しているらしい
　　　　　　本によると、アリ地獄と似たような生態なんだとか

ζ(ﾟーﾟ；ζ　砂漠ってやっぱり歩きづらーい

（´<_｀　）　やはり四人パーティというのは心強いな
　　　　　　根拠は全く無いが勝てそうな気がしてきたぞ

('A`)　全滅する気しかないぞ…

サンドワームの居場所については、方角くらいしかわかっていない。

何処まで歩けばいいのか見当も付かないまま、
四人は暗い気分で行進を続けた。

ζ(ﾟーﾟ；ζ　この辺りの砂って特別柔らかいね
606 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:49:26 ID:CnWyYx1Q0: ('A`)　そうだな。出来ればあまり歩きたくない

（　´_ゝ`）　でかいオアシスもあるしな。すぐ下が泥になってるんじゃないのか

（´<_｀　）　その割に砂がさらさらだな

ζ(ﾟ、ﾟ；ζ　うー…歩きづらいよー

(；'A`)　……いや、待て。歩きづらいのは、周りの砂が動いてるからだ！

（；´_ゝ`）　何だと！？　（´<_｀；）

いつの間にか周りの砂が放射線状にうねっていた。

あまりにも巨大な円を描いているので、自分たちがその中に入っていることに
今まで気がつかなかったのだ。

その円の中心が、砂煙を上げて大きくせり上がる。

（　；ﾟ_ゝﾟ）　はわわわわわわわわわわわっわわわわっっ！！！！
610 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:54:11 ID:CnWyYx1Q0: （´<_｀；）　あれが……！

ムカデといえばムカデに近い。

ただし牛を何十頭も丸呑み出来そうな巨大な口と、
毒々しい斑点がついた鋼鉄の皮膚は、ムカデというにはあまりにも禍々しかった。

サンドワーム「ゴアアアアアアアアアアアアアア！！！！！！！！！！！」

(；ﾟAﾟ)　ちょ……誰だよ30レベルくらいっつった奴は！？

ζ(ﾟーﾟ；ζ　勇者様だよー！

　砂漠の王者　サンドワーム

推奨レベル：45～

砂の中に潜み、獲物が罠にかかるのをじっと待っている。
ひとたび牙を剥いたときの破壊力は凄まじい。

牙には猛毒があり、噛まれると致命傷となる。
無数の足による一撃は、熊でも一撃で殺せる。
614 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 01:58:56 ID:CnWyYx1Q0: （　；ﾟ_ゝﾟ）　ひぃぃぃぃいナンマイダーナンマイダー！！

（´<_｀；）　うぅ…滅茶苦茶怖いが、それよりもこの実兄の有様が情けない…

(；'A`)　クソッ、こんな奴に…

ζ(ﾟーﾟ；ζ　勝てる訳が…

('∀`)　あるんだもんねー！　ζ(ﾟーﾟ*ζ

（´<_｀；）　ほ、本当か！？

（ *´_ゝ`）　流石我が同胞だ！

('∀`)　うるせえ黙れ！実は魔法玉を持ってるんだ
　　　　しかも超強力な魔法が入ってる！

('∀`)　一発で勝てなくとも、逃げる隙くらいは出来るだろう！

ζ(＾ー＾*ζ　渡辺ちゃんに感謝だね！

(#'A`)　よし、デレ！魔法使い気分でいったれー！
616 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:01:46 ID:CnWyYx1Q0: ζ(ﾟーﾟ*ζ　うん！えーっと、眠れる炎王が…まくらが違ってて寝癖を…

(；'A`)　どうせ詠唱知らないだろ！適当に投げろ！

ζ(ﾟーﾟ*ζ　えいっ！

　デレが　魔法玉を投げつけた！

　メラゾーマが発動！

('∀`)　いけー！

　サンドワームに　12のダメージ

('∀`)

（´<_｀　）　砂漠のモンスターは大体火系らしいぞ。いい勉強になったな

(；ﾟAﾟ)　町を出る前に言えやあああああ！

ζ(；ー；*ζ　終わったぁぁぁぁ！
618 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:05:40 ID:CnWyYx1Q0: （；´_ゝ`）　クッ、こうなったら…！

(；'A`)　手があるのか！？

（　ﾟ_ゝﾟ）　ゴアアアアアアアアアアアアアア！！！！！！！！！！！
　Ψ　Ψ

(；ﾟAﾟ)　うおおおおこいつモンスターの物まねして逃げる気だ！
　　　　めっちゃ似てる！

ζ(ﾟーﾟ；ζ　完成度たけぇーなおい！

サンドワーム「俺は……そんな顔じゃない……」

(；'A`)　駄目出し入ってんぞ！

（；´_ゝ`）　マジか！ちょっと練習してくるから見逃してくれ！

（´<_｀；）　お前アホを通り越して病気か！？
621 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:09:53 ID:CnWyYx1Q0: 情けない姿を晒している間にも、ますます砂を引き込まれ、
強制的にサンドワームの方へ体が向かっていってしまう。

（；´_ゝ`）　頼むー！俺に隠された真の力よ今覚醒してくれー！
　　　　　　あるかどうかわからない真の力よー！

(；ﾟAﾟ)　教えてやるよ！ねえよ！

ζ(；ー；*ζ　神さまー！

（´<_｀；）　ここまで…か

（；´_ゝ`）　お…お…っ！？

その時だった。

兄者の体が青く光り輝き始めたのだった。

（ *´_ゝ`）　きたあああああああ！真の勇者の力が覚醒を始めた！
　　　　　　ご都合展開だなんて言わせねえぜ！今ここから俺の伝説が始まる！

(；ﾟAﾟ)　ま、マジかよ！主人公俺じゃなかったのか！？
622 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:14:12 ID:CnWyYx1Q0: （ *´_ゝ`）　みんな！明日から「（　´_ゝ`）+勇者№30129のようです」が始まるぞ！
　　　　　　　楽しみにしててくれよな！

（´<_｀　）　兄者

（ *´_ゝ`）　すまんな！兄より優れた弟などいないということだ！

（´<_｀　）　胸ポケットにルーラ石、入れてないか？

（　´_ゝ`）　……あっ

兄者はルーラ石を取りだした。
どうやら光っていたのはこの石らしい。

（´<_｀；）　やっぱりか！ということは…

（；´_ゝ`）　帰ってくる！俺たちの妹が修行を終えたんだ！

(；'A`)　本当か！？

ζ(ﾟーﾟ；ζ　やったー！凄いタイミング！
623 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:17:58 ID:CnWyYx1Q0: 四人が空を見上げると、青い空を横断する影が見えた。

やがてその影は、兄者の懐めがけて高速に落下してきた。

（　；ﾟ_ゝﾟ）　おぼぉっ！！！！

　「ふぅー、初ルーラは心臓に悪いのじゃ…」

（´<_｀* ）　待っていたぞ！

l从･∀･ﾉ!ﾘ人　天才魔法使い妹者、ここに参上なのじゃー！

(；ﾟAﾟ)　あっ……あー！？ああ……あー！

ζ(ﾟーﾟ；ζ　妹者ちゃん！

l从･∀･；!ﾘ人　あれ？あのときの…
625 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:21:07 ID:CnWyYx1Q0: （´<_｀；）　し、知り合い！？いや、それはともかくとして…

ｄ（´<_｀；）　妹者！初戦闘はボス戦だ！しっかり頼むぜ！

l从･∀･；!ﾘ人　……え！？

（　；ﾟ_ゝﾟ）　妹者……あとは…頼む…

l从･∀･；!ﾘ人　おっきい兄者ぁー！一体誰にやられたのじゃ！

(；ﾟAﾟ)　何でもいいから、とりあえず目の前の奴をやっつけてくれ！

ζ(ﾟーﾟ；ζ　妹者ちゃん！

l从･∀･ﾉ!ﾘ人　よくわからんが…

l从･∀･ﾉ!ﾘ人　おっきい兄者をこんな目に合わせた奴は、許さないのじゃー！

サンドワーム「…………お…お…」
626 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:23:45 ID:CnWyYx1Q0: サンドワーム「俺じゃねえええええ！！」

サンドワームは叫んだ。力の限り叫んだ。

自分そっちのけで、楽しく騒いでいた勇者たちが憎かったのだ。
そのうえ誤解までされて、砂漠の王者のプライドを傷つけられた彼の怒りは頂点に達した。

しかし彼の叫びを聞いていたのは、ﾄﾞｸｵだけだった。

(；'A`)（怒る気持ちはわからんでもない…）

所持金　80G

　('A`)　レベル22　勇者
　HP140／149
　MP0

　ζ(ﾟーﾟ*ζ　レベル23　踊り子
　HP114／114
　MP0
627 ：名も無きAAのようです：2012/09/27(木) 02:24:57 ID:CnWyYx1Q0: 　（　´_ゝ`）　レベル4　勇者
　HP33／33
　MP0

　（´<_｀　）　レベル4　勇者
　HP39／39
　MP0

　l从･∀･ﾉ!ﾘ人　レベル？　魔法使い
　HP？／？
　MP？／？

とうとう魔法使いが加入したパーティ。

次回、反撃なるか。

続く
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