( ФωФ) SB!のようです
- 177 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:36:45 ID:DW8AzjNY0
-
( ФωФ)『2年2組 流石兄者、素直クール、津田ツン、場元シャキン
1年1組 流石弟者、素直ヒート、津田デレ、場元ショボン
以上8名は速やかに校長室まで来るように』
それは賑やかな昼休み中に流れた放送。
校舎は一瞬で静まり返った。
なぜなら呼び出したのは、恐いことで有名な校長・杉浦ロマネスク。
また凄みのある声に、怒りの呼び出しであると誰もが判断した。
( ФωФ) SB!のようです
http://boonrest.web.fc2.com/maturi/2012_ranobe/e/58.jpg
- 178 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:37:49 ID:DW8AzjNY0
-
呼び出された8人は校長室へ来ていた。
皆が皆、怒られる心当たりがないため、そわそわと落ち着きがない。
( ФωФ)「うむ、皆揃ったようだな」
8人の予想とは裏腹にロマネスクはにんまりと満面の笑みを浮かべている。
その笑顔が余計に恐怖を助長させる。
( ФωФ)「君たちを呼び出したのはほかでもない。
我が校由緒ある部活に君たち8人…いや4組が選ばれた!」
( *ФωФ)「この部活は自主的に入ることは出来ず、入部出来る者は校長である我が輩が選んだ者だけなのである!
言わば、選び抜かれた精鋭達!
そして君たちが所属する部活の名はSB部!」
怒られると思っていた生徒たちは、はしゃいでるような校長に面食らった。
- 179 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:39:29 ID:DW8AzjNY0
- (;´・ω・`)「えす…びぃ?」
( ФωФ)「Sとはシスターコンプレックス、
Bとはブラザーコンプレックスの略である」
ξ゚听)ξ「シスコンとブラコン…の部活?」
( ФωФ)「その通り!このSB部は生粋のシスコンとブラコンのエリート集団なのである!」
説明するロマネスクは輝いていた。
( ´_ゝ`)(突っ込みどころが満載すぎてどこから突っ込めばいいのか)
校長の厳格なイメージがガラガラと音を立てて崩れていく。
- 181 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:40:49 ID:DW8AzjNY0
- 川 ゚ -゚)「全く意味がわからんから、質問をさせてくれ
そもそも、そんなふざけた部活が本当にあるのか?
私は存在すら知らないが」
( ФωФ)「まぁ、生徒たちは基本知らないだろうな。
知っているものは教師と極々一部の生徒だけだ。
それでももう40年は続いている部活だ」
ζ(゚ー゚*ζ「そのSB部ってどんなことをするんですか?」
( ФωФ)「なに、簡単なことだ。
部活内容は二つ。
昼食を兄弟姉妹で一緒に食べること。
登下校を一緒に行うこと。これだけである。」
ノパ听)「そんだけ?普通のことじゃないか」
( *ФωФ)「これだけで十分なのだ!
萌えるだろ!!」
(;`・ω・´)「萌え…え?」
( *ФωФ)「SB部の本質はシスコン・ブラコンに萌える者に萌えを与えること!
しかしわざとらしい萌えなどいらぬ!
真のシスコンブラコンを見守ることに萌えがあるのだ!」
- 182 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:42:03 ID:DW8AzjNY0
- (´<_` )「つーか、俺ブラコンじゃないぞ」
( ФωФ)「そう恥ずかしがらずとも調べはついておる。
そうだな…軽いところからいくとして…
ツン君、携帯は持っているだろう?待ち受けをみせてくれ」
ξ゚听)ξ「えっと…これです」
ζ(゚ー゚*ζ「お姉ちゃん、わたしとお揃いの待ち受けなんだよねぇ」
ツンが差し出した携帯に並べるようにデレも待ち受けを見せる。
そこには肩を並べ合い、楽しげに笑う姉妹の姿。
よくよく見れば画面に映る二人の服も並べられた携帯も揃いのものであることが分かる。
- 183 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:43:16 ID:DW8AzjNY0
- ( ФωФ)「ふむふむ、よろしい。
では次はシャキン君」
(`・ω・´)「僕の待ち受けはこれです」
そう言って見せたのは、水彩やクレヨンで描かれた風景画。
お世辞にもうまいとは言えないが、どこか温かみのある絵だ。
(´・ω・`)「あ、これ…僕が描いた絵だ」
(`・ω・´)「去年ショボンが描いてくれたものです。
嬉しくていつでも見れるように待ち受けにしてるんです」
(*´・ω・`)「ぼ、僕は兄さんと山に行ったときの写真だよ」
ショボンは兄の言葉が嬉しかったのか、気恥ずかしそうに眉を下げる。
川 ゚ -゚)「むぅ…残念ながらわたしたちは持っていない。
なんだか羨ましいな」
ノパ听)「わたしたちは交換日記してるだろ!
それじゃ、ダメか!?」
川*゚ -゚)「そうだったな、手元にあれば皆にみせてやりたいところだ。
意外とヒートは可愛い文章を書くのだ」
ノハ////)「そ、それは姉さん相手だからだ」
- 184 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:44:29 ID:DW8AzjNY0
- (*ФωФ)「うひひ、やはりシスブラは最高だな!!
じゃあ、最後はそこの二人だな」
(;´_ゝ`)「うちの校長ってこんなだっけ?
ま、いいや。俺のはこれね」
兄者が見せた待ち受けには、笑みを浮かべピースをする兄者と
無理矢理肩を組まれ迷惑そうな弟者、そして二人の間に満面の笑みの妹者。
ξ゚听)ξ「なかなか良い待ち受けね。
ほら、弟者くんも早く出したら?」
(´<_`;)「いや俺は…」
( ´_ゝ`)「なにぐずぐずしてんだよ、見られて困るようなのにしてんの?」
Σ(´<_` )「あ!ちょ…まっ」
弟者の携帯はいとも簡単に兄者へ奪われ、画面を見られる。
その瞬間、弟者の顔は青く染まった。
(;´_ゝ`)「え、俺?」
弟者の待ち受けは兄の寝顔だった。
( ФωФ)「流石は、弟者君。」
:( <_ ):「いや…あの…兄者、これは違くて…その…別に隠し撮りとかじゃ」
(;´_ゝ`)「お、弟者、いや、びっくりはしたけど…別に責めたりしてないから、な?」
- 185 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:45:25 ID:DW8AzjNY0
- ( ФωФ)「よしよし、中々のシスブラぶりだ。
しかしこの程度まだSB部員としては弱い(1名除いて)
そこで次はこれを見てもらおう」
ロマネスクは予め用意しておいたタブレットを皆が見えるように向けると、ムービーが流れ始めた。
写った場所は玄関。監視カメラなのか隠しカメラなのか、全体がよく見渡せるようにある程度上の位置から撮られている。
誰もいなかったそこに現れたのは、辺りを気にしてかキョロキョロしている男子生徒。
誰もいないことを確認すると3年生の下駄箱へ移動し、ある場所で立ち止まった。
再度辺りを気にする素振りを見せると中から紙を取り出し、中身の確認も程々にそれを持って立ち去ってしまった。
立ち去る際、その男子生徒の顔がちらりと見えた。弟者だった。
( ФωФ)「ちなみに弟者君が持ち去ったのは、兄者君当てのラブレターです」
( ´_ゝ`)「え?」
( <_ )
( ´_ゝ`)「は?あ、…え?ちょっと弟者説明しろっ…て…」
(;´_ゝ`)「…うわっ!こいつ息してねぇ!!」
( ФωФ)(あれ?本当はデレ君辺りを流すつもりだったんだけどな。ま、いっか)
- 187 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:46:23 ID:DW8AzjNY0
- ( ФωФ)「それはそうと、この行動に心当たりがある者が他に少なからずいるんじゃないだろうか」
(;`・ω・´)ξ;゚听)ξ川;゚ -゚)「!?」(゚Δ゚;ハヽζ(゚‐゚;ζ(´・ω・`;)
ξ;゚听)ξ「えっと…デレ…ごめんね、時々チェックしてたわ…」
ζ(゚‐゚;ζ「ううん、わたしも同じだから…
お姉ちゃんに変な虫(ブーン)が付かないようにって…」
(;`・ω・´)「実は僕もなんだ。ショボンが苛められていないか心配で」
(;´・ω・`)「そんな顔しないでよ、兄さん。兄さんは僕のためをおもってしてくれてたんだから」
(;´・ω・`)(兄さんの靴の匂い嗅いでたなんて言えねぇ!)
川;゚ -゚)「悪気はなかったんだ。許してくれ」
ノハ;゚听)「靴に入ってた十円玉…姉さんだったのか」
( ´_ゝ`)「え?俺そんなことしたことないんだけど。…俺がおかしいの?」
( ФωФ)「これで分かっただろう?君たちは生粋のSBなのだ!」
こうして半ば無理矢理8人はSB部員となった。
- 191 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 04:48:29 ID:DW8AzjNY0
- ――職員室
(*ФωФ)「いやはや、今年のSBは豊作ですな!ペニサス先生」
('、`*川「ホントですね。昨年、ギコくんとしぃさんが卒業してからどうしましょうと思っていたのに。」
(*ФωФ)「まさか今年4組も出来るとは!」
('、`*川「中々の個性派揃いですしね」
(*ФωФ)「デレ君と弟者君はヤンデレ属性持ちで、クール君と兄者君は天然、ダークホースはショボン君というところですかな」
('、`*川「ふふふ、もう暫くは萌えが尽きることがなさそうですわ」
(*ФωФ)「くふふふふ」('、`*川
終わり
(書いててシスコンとブラコンの定義が分からんくなった)
-
-
【戻る】