お家へ帰ろう、お菓子と僕ら。のようです
211 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 05:22:19 ID:PvyxcD.I0

お家へ帰ろう、お菓子と僕ら。のよう
です

使用イラストNo.12
http://boonrest.web.fc2.com/maturi/2012_ranobe/e/12.jpg

ショートケーキの水溜まりに道化の仮面の彼女が落ちた。
僕は慌てて手を掴み、こちらに戻そうと引っ張った。

('A`)「だめだよ、一緒に帰ろうよ」

沈んだ彼女はこちらを見上げ、

川 ゚ -゚)「私は道化。どうだい、これは笑えたかい」

とクリームまみれの声で返した。

ソーダの雨が降りだしたので、僕は急いで道化の彼女を引っ張り上げてクッキーの下で雨宿り、

('A`)「笑えた、笑えた、笑えたよ。だから一緒に帰ろうよ」

と嘘つき笑顔を張り付けた。




212 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 05:23:59 ID:PvyxcD.I0

すると彼女は仮面を着けて、

川 =゚々 ゚)「私は道化。嘘つき笑顔はお見通し」

と悲しげ色で呟いた。

ごめんと一言謝って、

('A`)「家に帰れば笑えるよ、だから帰ろう、帰ろうよ」

と青色キャンディ手渡した。
だけど彼女は仮面を変えて、

川 =´‐ _‐ノv「私は道化。笑われるまで、帰れない」

とマシュマロ転がし囁いた。

('A`)「そうか、それじゃあ、こうしよう。君が笑えば僕も笑う」

仕方がないのでそう言って、僕らはプリンの傘をさす。
ソーダの雨をプリンが弾き、あとにはケーキの水溜まり。

彼女は仮面をまた変えて、

川 =o*゚ー゚)o「私は道化。笑われなければ、笑えない」

とゼリーの石ころ蹴飛ばした。




213 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 05:25:16 ID:PvyxcD.I0

ちょうど近くにチョコレートの湖があったので、二人でアイスのボートを漕いだ。

('A`)「困った、困った、困ったな。これではどちらも笑えない、これでは家に帰れない」

僕が頭を抱えていると、いつの間にやら向こう岸。

ミルフィーユの地面には、パフェの木の実が落ちていた。
それを食べたら一休み。

道化の彼女は仮面を変えて、突然僕を突き飛ばす。

転んだ先には水溜まり。
ショートケーキの水溜まり。




214 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 05:26:51 ID:PvyxcD.I0
ぼちゃんと大きな音を立て、クリームの中に落っこちた。
がぼがぼごぼごぼ慌てていると、道化の彼女が手を伸ばす。

川 =゚听)「私は道化。驚かすのも、私の仕事。どうだい、これは驚いたかい」

これには僕も大笑い。

('∀`)「これはまいった、僕の負け。確かにこれは、驚いた」

すると彼女は仮面を外し、

川 ゚ ー゚)「そうか、そうだな、そうだろう。私も笑った、おあいこだ」

と微笑みながら僕を引っ張り抱き締めた。

('∀`)「それじゃあ帰ろう、帰ろうよ」

川 ゚ ー゚)「そうだな帰ろう、帰ろうか」




215 :名も無きAAのようです:2012/11/18(日) 05:27:58 ID:PvyxcD.I0





そして僕らは家へと帰る。
オオカミの待つ、あの家へ。


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