/ ,' 3 「皆さんが静かになるまで5分かかりました」のようです 五時間目 その7
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:40:47.40 ID:3pM5Uhmk0
    



  


      〔第22話:残り5分A〕






      




207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:46:50.39 ID:3pM5Uhmk0
       

 カチッカチッ。
 奥歯をかみ締める、大丈夫、機能しそうだ。

 グッグッ。
 手足を握る、大丈夫、万全だ。
 これ以上ないくらい、に。
 

(‘_L’)(まァ......問題なのは万全であろうとなかろうと、
    関係ないくらいに戦力差がある事なんですが―――) 

 
 ユラリ......
 陽炎のように、フィレンクトの影がゆっくり動いた。

 そして、懐から、ナニカの瓶を取り出すと

 ―――ヒュ


/ V 3「……!」


 荒巻に向かって、投げつけた。




217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:53:00.03 ID:3pM5Uhmk0
      

 ―――シュッ

 宙でゆっくり弧を描きながら、
 瓶が荒巻に向かい、飛び行く。


/ V 3(これは……?)


( ゚∀゚)(アレが策っていうのかよ?にしてはえらい速度がおせェな)

 機を見ながら、ジョルジュは思う。



/ V 3(ふん、なにか薬品を浴びせる気か?
    あのような遅い速度で笑止じゃのう――)

 投げつけられた瓶に目をやり、避けようとする荒巻
 それを見て、フィレンクト


(‘_L’)(かかった)

 先に投げた、瓶にぶつけるように、
 今度は高速で、新たな瓶を投げつける。

 




221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 23:57:42.86 ID:3pM5Uhmk0
      

 ―――ビシャッ...

 瓶と瓶がぶつかり、中身が盛大に
 荒巻とフィレンクトの身体にかかる。


/ V 3(――これは......?)


 不審に思う荒巻。
 音を聞いた感じ、相手にもかかっているはずだ。


/ V 3(捨て身覚悟のなにかの劇薬か?
    ふん、そんなもの最早効くはずもなかろう)

 問題無し、と判断。
 

(‘_L’)(敢えて先の瓶をゆっくり投げたのは、それにくぎづけにさせる為……
     目が見えない荒巻は、急にゆっくり投げつけられたものに対し
     慎重にならざる得ないだろう)


(‘_L’)(そして、頃合を見て次手
    普通に投げつけただけじゃ、絶対に当たらなかったであろう、策)

(‘_L’)(第一関門は成功――)




226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:04:31.72 ID:56idyF4a0
     

(‘_L’)「なんともなくて、不思議でしょう
    教えてあげましょうか?液体の正体」


(‘_L’)「生理食塩水――なァに、なんて事ない唯の塩水です」


(‘_L’)「そんなものを何故?と思いますよね」


(‘_L’)「答えはカンタン」



(‘_L’)「私の持つ、異能の力を、
     存分に活用できる状況を作り出したかったからです」

 そう言いながら、びしょぬれの身を動かし
 静かに構えるフィレンクト。


(‘_L’)「まぁ……あなた方人外の方からしたら、手品のようなものでしょうがね」

(‘_L’)「くらえ……?」


 シュッ――
 空に向かいケリを放つフィレンクト。




238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:08:12.80 ID:56idyF4a0
      

( ゚∀゚)(何故なにも無い空中に……?)

   
/ V 3「・・なn」

 荒巻が疑問の声をあげようとしたその時である。



(‐_L‐)「“運動”エネルギーを......


(‘_L’)「“電気”エネルギーに変える能力ッッ!!!」


 シュッー......

 美しい円を描きながら、空に放たれた蹴りがピタリと止まり
 次の瞬間



   
/ V 3「〜〜〜〜〜ッッ!?」


 生理食塩水を伝い、荒巻を電撃が襲う。




249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:11:53.86 ID:56idyF4a0
     

 電撃を襲うのは、荒巻だけではない。


(;‘_L’)(く、くゥ…)


 放った、フィレンクト本人にも、襲い掛かる。



(;‘_L’)(私の運動エネルギーを電気エネルギーに変える力……
     空気を通じ放電するまでの電気を発生させる事は困難ですし
     こういった形でしか、活用させる事はできない......)

(;‘_L’)(だがベスト、だからベスト
     確かに通じている、この状況を作り出せたのは
     荒巻に油断があったから、通常なら瓶など関係なしに私襲い掛かってたはず――)


/ V 3「く......」


(;‘_L’)「効いてる…?これなら…」




259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:16:41.70 ID:56idyF4a0
   

/ V 3「くがぁああ!!!」

 しかし――

(;‐_L‐)(ちィ――これでも攻撃してくるか、仕方ない)


 己に向かいつつある、荒巻の拳。
 それを見て、奥歯にあるスイッチを、噛み押す。
 連動し、胸に備え付けられていた、スタンガンが作動する。


(;‐_L‐)(運動エネルギーを電気エネルギーに変換するという事は
     逆もまた然り......電気エネルギーを運動エネルギーに変換!!)


 ――ドカッ


(;‐_L‐)::。; グフッ


/ V 3「!?」



 荒巻の拳よりも早く、発生したスタンガンの電気エネルギーを運動エネルギーに変化させ
 後ろへ大きく吹き飛ばされるフィレンクト。




263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:19:58.64 ID:56idyF4a0
     

(;‐_L‐)::(……流石極限まで改造してあるスタンガンだ、かなり効きますね......)

(;‐_L‐)::(しかし、荒巻の攻撃をくらうより、遥かにマシ
     死にはしないですからね......)

 
 フィレンクトは、腹と背にスタンガンを施している。


 右の奥歯をかみ締める事により、腹に元気が走り
 左の奥歯をかみ締める事で、背に電気が走る。



 これにより、瞬間的な高速移動が可能なのである。


 ただし、その余りの衝撃に



(;‐_L‐):: グフッ...


 命を、削るのだが




272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:24:15.53 ID:56idyF4a0
          



/ V 3(わしの攻撃を避けおった......)

/ V 3(バックステップか?いや...そんな余裕はなかったはず...)

/ V 3「妙な技を使いおるわ、あやつ......」


 ビキビキと荒巻が苛立ちを見せる。



(;゚∀゚)「おいおい、大丈夫かよ!」


(;‐_L‐)::「大丈夫……です」


(;‐_L‐)::(アバラは何本かイカレたけど、順調だ――)


 しかし、フィレンクトは
 あの生理食塩水を用いての電撃の中でも
 動いていた荒巻を見て、頭の中で1つの可能性を消した。




274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:27:23.97 ID:56idyF4a0
     


(;‐_L‐)::(私の持つ奥義“雷掌”)


(;‐_L‐)::(極限まで高めた運動エネルギーを、亡き左腕に集め
     電気の腕を創り出し、それで攻撃する私の秘技)


(;‐_L‐)::(これを使おうとも考えていたが――)



/ V 3「……おい、なにをして、ワシの攻撃を避けた、小僧?」



(;‐_L‐)::(おそらく通じない、4秒も隙を作り出す前に
      私が殺されて終りだ、なら)


/ V 3「聞いておるのか?小僧?」


(;‐_L‐)::(もう一つの、方でいくか――)




280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:30:49.37 ID:56idyF4a0
          

(;‐_L‐)::(……)


(;‘_L’)::「ドクオさん、ジョルジュ」


( ゚∀゚)「?」


('A`)「お?」



(;‘_L’)::「 託 し ま し た よ ?」


 そう一言いうなり、フィレンクトは駆けた。


/ V 3「聞いておるのか?あ゛?」


(;‐_L‐)::(油断しつつ、攻撃を避けた
     私に対して怒りを覚えている…上出来…想定できた通り…)


   
 




285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:33:41.81 ID:56idyF4a0
    


 向かいながら、フィレンクト。   


(;‘_L’)::「なにがワシの一撃?ですか?遅すぎてアクビがでそうでしたよ」


/ V 3「なっ――」


 ブチブチブチ...荒巻が更に怒りを見せる。


(;‘_L’)::(当然だ......玩具に一撃を避けられ、それを指摘される罵倒
     怒らないはずがない―― 想定内、そしてここで――)


 当然、それがフィレンクトの持つ
 異能であると気付いていない荒巻は


/ V 3「うがあぁあああ!!!」


 怒りを、爆発させる。




293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:38:32.47 ID:56idyF4a0
      

/ V 3「ナメおって......
    ハナから本気でヤレば一瞬で全員殺せたものを...」


 事実。
 荒巻が遊び心を見せず攻めに徹していれば
 5秒もかからず、常人の域である彼らを殲滅できたであろう。


 だが

(;‘_L’)::(油断―― 怒り――
      “最強”だと自負しているからこそ
       “敵”ではない、と我らを認識しているからこそ、生まれた隙...
       ここに......ねじ込む!この余りに狭い隙間...ここにすべてを…!)


 右手首から先が不完全な右腕を
 荒巻が怒りに任せ目一杯振りかぶったところを、フィレンクトが視認したところ
 そこで

(;‘_L’)::(!! ここだ)

 フィレンクトは、左の奥歯をかみ締める。
 流れ出す、電気、発動する能力――


(; _L )::(く――)  ――ドォン 前方に、押し出される、フィレンクトの身体。 




303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:42:57.67 ID:56idyF4a0
     
 
/ V 3「!!」


 急に補足したターゲットが、
 加速した事に驚きを見せる荒巻。




/ V 3(そうか…こやつの能力は“一方的高速移動”!
     ならば、先にワシが攻撃をからぶったのにも説明がつく)


 ―――ヒュッ

 凄まじい速さで、荒巻に向かい来る、フィレンクト


/ V 3(攻撃モーションの隙を突いて加速することで
    わしの隙をついたつもりか?)


/ V 3「あまいわぁあああ!!!」

 瞬間、荒巻の肩が隆起。
 流石兄弟、ヒート戦で見せた筋肉の超躍動。

/ V 3「見てからでも、間に合う!それくらいの差がわしとお前にはあるのだよッッ!!」




306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:47:00.81 ID:56idyF4a0
   

  ――― オ ォ ン ......


 空気が震え、鳴くほどの超振動。

 だがしかし、その光景を見て



(;‘_L’)::ニヤ...


 フィレンクト、一人静かに笑う。


(;‘_L’)::(そう…それが欲しかったのです......その一撃...その“運動エネルギー”…
     私では、奥義の雷掌を使ったところで...おこせないエネルギー量…)


(; _L ):(油断させつつ、怒らせる、そうでなきゃ、この状況はうまれなかったでしょう――
    すべては...お前にその一撃を放たせる為の布石……
    挑発したのも―― 途中で高速移動したのも――
     私たち、ただの玩具には、通常その超躍動はつかわないでしょうからね):


 超高速移動するフィレンクト、そして、奔る荒巻の右腕。

(; _L ):(己の一撃で、痺れるがいい...)




316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:53:39.11 ID:56idyF4a0
       
 メコォ……

); _L ):


 静かに触れる、新巻の右拳とフィレンクトの頭部。


);_L ):(まだだ......集中しろ、運動エネルギーが伝わる最大時
    その時を見極めて、電撃に変える...そうでなきゃ、こいつには......)


 走馬灯。
 死に際の集中力すら利用した、捨て身の策。
 メコォ...髪の毛が、荒巻の一撃に触れて飛散
 接触した、右頭部から、ボコボコと陥没していくのを感じる。



);L ) (く、くぅ...まだだ...まだ...):


 右半分の頭部が余りの運動エネルギーを浴び、蒸発し
 その一撃が、己の左頭部に達しようとしたとき、フィレンクトは一人微笑んだ。
 
 
)L ) ( 此 処 だ )

 最早、喋る事すら敵わぬ、その瞬間、男は静かに能力を発動した。




318 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 00:54:53.04 ID:56idyF4a0
       




     “運動”エネルギーを......


          “電気”エネルギーに変える能力ッッッ!!!




                               




328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:04:14.43 ID:56idyF4a0
        

 死の間際、放った男の能力。

 ―――ジュッ

 .・”;


 瞬間、自身の能力により発生した電撃にフィレンクトは蒸発。
 だが、フィレンクトが死んでも、電撃は、残り荒巻を襲う。


/ V 3「.........!?な、なんじゃあああ!?」


 超躍動を起していた、筋肉の動きがピタリと止まり。
 その代わりに、同エネルギー量の電撃が奔る。


/ V 3「.ぐぁああああああ!?」


 痛みは感じなくとも、
 予期せぬ、反撃により、動揺が荒巻に駆け巡り
 電撃により、身は焦げ、筋肉が暴れる。

 −その間3秒−
 そんな荒巻の背に、二つの影が現れる。




334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:06:45.90 ID:56idyF4a0
    



   (#'A`)x"⌒''ヽ、        
   (|     ...::   Y-.、 「ウォォオオオオオ!!!!!」
    |  イ、     ! :ヽ      
    U U `ー=i;;::..   .:ト、
          ゝ;;::ヽ  :`i     
            >゙::.   .,)
           /:::.  /;ノ
     ゞヽ、ゝヽ、_/::   /
     `ヾミ :: :.  ゙  _/
       `ー--‐''゙~


/ V 3「なっ!?」


 現れた、一つの影。
 己を上回る、筋量を左手に宿し、男。



 そして、もう一人―――― 




341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:11:16.45 ID:56idyF4a0
   

(  ∀ )「オオォォオオォォ!!!!!!」


 
 双眸を鋭く研ぎ澄ます。

 呼吸によって練られた静かな闘気を身に纏う。
 完璧なタイミングで、ジョルジュはそこに現れた。

 ユラリッ......と ジョルジュの眼光が鋭さを増し、右手の腕に殺気がこもる。


 虎砲――――!


/ V 3「ぬ、ぬう……!?」


 あの時と同じ構えのジョルジュ。


 いや、構えこそ同じだが、
 放つ技が、そして何よりジョルジュ自身があの頃とは大きく違ったいた。




345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:18:47.15 ID:56idyF4a0
(  ∀ )(受け継いだ
     ―――ギコ、流石兄弟、ヒート、そしてフィレンクト......)

( ゚∀゚)「そして喰らえ......!」


 ギコの“虎砲” 流石兄弟の“頸” そしてヒートの“覚悟”
 すべてをつぎ込んで昇華させた技......

( ゚∀゚)「ァアアアアアア!!!」


/ V 3「!?」

 身動きできぬ荒巻の目前にユラリ...と白い焔が表れた。
 いや、それは焔ではなかった。
 それとは、真逆。

 白く、冷たく、辺りを照らしながらも、同時に凍てつかせる、死を予感させる
 炎というよりも闇、明るい闇。
 白い闘気の炎。

            ―――――― 白 き 虎 。



( ゚∀゚)「喰らえ...最新最速、最強......己のオリジナル技 ‘ 白 虎 砲 ’」

 白き虎が、荒巻の眼前で吼えながら駆け出した。




350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:21:55.62 ID:56idyF4a0
    

(#゚∀゚)(#'A`)「オラァアアアアア!!!!」



/ V 3「く、くぅうううう!?」


 背に迫る、一点集中型の超撃。
 眼前に奔りくる、受け継ぎしすべてを、集結、昇華させた白き虎。





/ V 3「ふ、ふざけるな!!貴様ら玩具なんぞに、わしが...わしが...!」


 身動きできぬはずである

 はずである


 はず…である……!!!




353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:24:18.91 ID:56idyF4a0
   

 はずである…“はず”


 その“はず”で動くのが・・・・・・・

 ありえない状況ですら、身動きできるから



/ V 3「あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛!!!!!」


 ――― 魔 人  

      ――― 最 強 た る 所 以




(;゚∀゚) 「ば、ばかなッッ!?気迫だけで――」


 

 −3.8秒−




362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:27:55.32 ID:56idyF4a0
     



/ V 3 「がああああああ!!!」ブルンッ



 ドクオとジョルジュの一撃が当たるかどうかの間。

 無理やり筋肉を活動させ、その反動で逃れようとする、荒巻。




(;゚∀゚) 「ふざけんな!!これが避けられたら....!」


(#;'A`)(もう次が…)


 −3.9秒−


 ―――荒巻の身体を、二人の攻撃が触れようとした、その時 




372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:33:19.56 ID:56idyF4a0
  

 ―――ドォン


/ V 3 「あ......が......?」


 荒巻の筋肉の躍動を制す、銃声。
 銃声......


(  _ゝ )「てんごくでよォ......弟者に、ブチ切れられちまってな......」

( ´_ゝ`) 「舞い戻ってきちまった.、ま、もっともこの一撃で本当におれは逝くだろうけどよォ...」


(  _ゝ )「もらっとけ....“双龍”の置き土産だ...」


 貫かれた腹から血を流し、
 最期の力を使い、兄者が放った一発。

 それが、荒巻の抵抗をギリギリでとめ―――


( ∀ ) 「オラァアアアアアアアアアア!!!!!!」( A #)

 −4秒−
 そしてそれは始まった。




399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:42:50.40 ID:56idyF4a0
    

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ――――ビュルドゥルルブチブチブチ.........


(#'A`)「ガァアアア!!!!」


 ドクオの限界を越えし腕が、血を肉を撒き散らし
 筋繊維を崩壊させながら、荒巻に向かう。

(#'A`)(これでよう...おれの腕が崩壊するだろけど......生徒会最強の名は護れるだからな...わるくねぇや)

 崩壊しつつも、その極限たる一撃が、爆風を帯び荒巻に向かう。


(#'A`)「くらっとけ......そしてそろそろ逝けや!!!!」


        ―――――― ボ ッ ! !



(# A )「あぁああああ―――」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:46:54.99 ID:56idyF4a0
           ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



                           コォォォォ.――

             白き、虎が大気を切り裂き咆哮をあげる。

 
               「受け継いだ....モノにした...昇華させた....」(゚∀゚#) 


     「どうだ...荒巻、玩具って侮った相手に負ける気分はよォ」(゚∀゚#) 


  「お前はいまからよォ...ばかにした全員の技を受けてまけんだ...」(゚∀゚#) 


                          「―――アァァア」( ∀ #) 



           ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:48:57.82 ID:56idyF4a0
            





  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


           (#'A`)「「ゴラァアアアアア!!!!!」」(゚∀゚#) 


  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




        両者の究撃が、荒巻を挟み、まったく同時にHITした。

               



              




422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/31(日) 01:53:17.35 ID:56idyF4a0
            


 ――――― ド ゴ ォ ォ オ オ ン ......!!!



 同時に、爆ぜる衝撃、土ぼこりが舞い。
 此処、2階にある一年部屋の床が





 ――― ド ゴ ォ ン ―――



 完全に砕け散り、下の階に崩れ落ちる事となる。


 同時に、最期の授業、五時間目の就業を告げるチャイムが鳴り響いた。

 キーンコォーンカンコォーン......
 授業は終りです、さようなら、さようなら、終りです終りです。

 
 崩れ往く戦場
 五時間目が、終りを告げた。 
                                     〔第22話:残り5分 終〕





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