/ ,' 3 「皆さんが静かになるまで5分かかりました」のようです 一時間目 その二
183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 18:34:09.51 ID:w5BJPJOc0
    
 キーンコーンカーンコーン......


 始業ベルは鳴り響く、修羅を生み出した教室以外でも鳴り響く

 いつものように。


〔一時間目 その2〕



 コンコン

「あのー、失礼します」

 赤い絨毯が敷かれ、高級そうな漆塗り家具で囲われている
 此処、生徒会室でノックの音と声が混ざり合った。



川 ゚ -゚) 「入れ」

ガチャ


(‘_L’)「……情報の方収集して参りました。。。」




184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 18:34:51.58 ID:w5BJPJOc0
      


从 ゚∀从「で、どうだったよ?」

〔生徒会風紀委員5年生:ハイン〕




( ´∀`)「出来れば、思い出したくない惨劇だモナー」

〔生徒会会計6年生:モナー〕




('、`*川 「……私たちだけ逃げて、よかったのかしらね」

〔生徒会副会長4年生:ペニサス〕




('A`)「以前からマークしていた荒巻校長が、本当に異なる者だったとはな…」

〔生徒会トイレ掃除委員6年生:ドクオ〕




190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 18:39:50.50 ID:w5BJPJOc0
       

(‘_L’)「運動場、惨劇の舞台での被害報告」


(‘_L’)「全校生徒500名中480名死亡を確認
    教師陣はよくわかりませんでしたが30名中25名の死亡が確認されています」


〔生徒会情報収集委員3年生:フィレンクト〕




川 ‐-‐)「そうか...」


川 ゚ -゚)「それは、誠に遺憾であるな」

〔生徒会会長6年生:素直クー〕




195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 18:43:00.41 ID:w5BJPJOc0
    

(;´∀`)「い、遺憾!?という事は―――」


('、`;川 「‘遺憾の意’を発動するってこと!?クー会長!」



‘遺憾の意’

残念であるという気持ち。
また日本が諸外国から不当な扱いを受けたときや他国なら
小規模な紛争に発展しそうな問題が起こったときにこの言葉を唱えることによりすべてを水に流せる魔法の言葉。


だと世間一般では思われている。

だが、それは違う。


‘遺憾の意’とはある種の暗号
表舞台にはでない国の特殊部隊に隠密行動をさせるシークレット暗号なのだ。


古事記には天照大神が須佐之男命に対して遺憾の意を用いたと記されており、
遺憾の意はインドのアグネアと並ぶオーパーツの一種であるともされている。

かの組織「N.H.K」も総理や天皇の‘遺憾の意’を受け
秘密裏に、諸外国を相手取り、戦闘を行っているのはあまりにも有名は話だ。




208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 18:47:54.76 ID:w5BJPJOc0
    

日本において、通常
首相や天皇クラスでないと発動させることの出来ない‘遺憾の意’


だが、薄くではあるが、天皇の血を引いている
クーにはそれを発動することが出来るのだ。



川 ゚ -゚)「校長の身でありながら、部下の教師、教え子を虐殺…
     これが許しがたい事件だ、発動せざるを得ないだろう」



川 ゚ -゚)「‘遺憾の意’をな」




从 ゚∀从(―――!)(´∀` )

(‘_L’)「!!!!」('、`*川



('A`)。゜(i)




224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 18:56:25.05 ID:w5BJPJOc0
    

通常、天皇や首相が‘遺憾の意’を発動する場合
先に述べた通り秘密組織「N.H.K」や(表向きには教育組織となっているが)
「イチロー」「ムロフシ」といったエージェントが死に物狂い活躍することとなる。


だが、ここVIP小学校でクーが‘遺憾の意’を発動した場合動くのは
上記の組織やエージェントでなく。




从 ∀从ユラァ...   ( ∀  )ユラァ...   ( _L )ユラァ..

( 、 *川 ユラァ...
                  

         「このVIP小学校生徒会である」


       く( ´∀`) (‘_L’)  从 ゚∀从  ('、`*川>    
        (  )レ^  (|   |)  <) )>   \|(  )        
        /  \   しーJ  / \    /  \
 

ヾ(*'∀`)ノ    < バァーン                 
  へωへ




233 名前:幼稚園×→小学校○:2009/05/18(月) 19:02:19.17 ID:w5BJPJOc0
      

ただの小学生と思ってはいけない。


各々がスペシャリストとして十分な資質を持ち
血ヘドを吐くまで、訓練を受け、さらに異能なる力を持った組織なのである。


从 ゚∀从「ふん、しかし‘個人’相手に遺憾の意を発動するとはねぇ…」


( ´∀`)「普通は、国やテロリストといった大規模組織しか相手にしないから、吃驚したモナ」


('、`*川「それだけ相手が強力って事でしょ、ま、たかが個人だけど」


「荒巻校長か、ふっ、丁度いい実験台だ」

('A`)「おれがいこう、丁度新技を編み出したとこでな、実験台がほしかったとこなんだ」


(‘_L’)「……」




242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:07:01.84 ID:w5BJPJOc0
        

(‘_L’)「……やめておいた方がいいですね、ドクオさん」


('A`)「あ゛?」


(‘_L’)「近くで調査してきたから、僕にはワカる、事実ドクオさんたちだってそうでしょう?」

(‘_L’)「あの惨劇の中、僕らは学校のみんなを護るのではなくて
    生徒会室まで、逃亡する事を選んだ、それはやはり―――」


('A`)「ふん、それは準備が万端じゃなかったからだ!
   武器ももっていってなかったし、一般人に政府の人間であるおれらの力を見せる訳にゃいかなかった!」


('A`)「何を恐れる事がある!
   おれたちゃ各々が街の一つや二つぶっこわせるほどの力の持ち主なんだぜ!?」


从 ゚∀从(あんたはチワワ相手にたまに負けてるけどね…)




(‘_L’)「……」




248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:12:24.17 ID:w5BJPJOc0
  

(‘_L’)「あなたはあいつの力を見て無いから言えるんですよ…」

(‘_L’)「あいつは…あいつは…」

(#'A`)「まだ言うかてめぇ!表に出ろ!おれが直々にぶったぎっt――」


「そろそろ黙れ、ドクオ」

( 'A`)「く。。。いや、でも」


川 ゚ -゚)「でもじゃない、黙ってろ」

川 ゚ -゚)「死にたくないだろう?」


(;'A`)「く…はい」

ピリピリ

( ´∀`)(クー会長、さすがの闘気だモナ…)


川 ゚ -゚)「言え、フィレンクトお前の目から見て、あいつがどうだったか」

川 ゚ -゚)「此処にいる私たちで勝てるのかどうか」




252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:16:10.48 ID:w5BJPJOc0
   

(‐_L‐)「はい、忌憚なく――正直に語らせてもらいます」


(‐_L‐)「私の見た限り、荒巻校長には我々全員がかかっていっても」


(‘_L’)「かなわないでしょう」



从;゚∀从(なっ―――!)(´∀`;)('、`;川



('A`)「あ゛!?」


川 ゚ -゚)「ほう」


川 ゚ -゚)「そう思い至ったワケを聞こうか」




256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:20:31.69 ID:w5BJPJOc0


(‘_L’)「たしかに、我々は強い」

(‘_L’)「資質を持ち、才気溢れる子供から、更に政府が選別を行い」

(‘_L’)「そして集まった我々、弱いはずありません、限りなく強し」


(‘_L’)「ですが―――」


(‘_L’)「それでも尚我々が」

(‘_L’)「奴に勝てないと断言できます」


(‘_L’)「私が目にした、二つの大きな戦い」

(‘_L’)「内藤流のブーン、あれれー真拳使いのワタナベ」

(‘_L’)「奴はあれほどの強者を相手にただ、嗤って潰していただけでした」

(‘_L’)「力の化身と呼べるほど純然たる暴力、桁違いの強さ……」

(‘_L’)「それほどまでの戦力差、勝てるはずがありません」


(‘_L’)「唯一つ、可能性があるとするなら―――」




264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:25:15.14 ID:w5BJPJOc0
  


(‘_L’)「クー生徒会長、貴女が戦いに赴き、そして全力で戦う事でしょう」


(;´∀`)「な、なに言ってるモナ!
      クー生徒会長が直接戦いにいくだなんて…!」



川 ゚ -゚)「ふむ、成程な」

川 ゚ -゚)「それが、お前の見解なのだな?」

(‘_L’)「はい」

(‘_L’)「生徒会情報収集委員として生きてきたこの10年間の」「経験が」「――否」
    「本能が、脳が、体が申しております、あいつはそれほど強い、と」


川 ゚ -゚)「そうか…成程…流石だよ、フィレンクト」


(‘_L’)「……と、いうと?」

川 ゚ -゚)「私とまったく同じ見解だ、素晴らしい」




270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:32:35.67 ID:w5BJPJOc0
        
川 ゚ -゚)「違うとすれば、私がやれば勝てる可能性がある
     じゃなくて、私がすれば圧倒的に勝つ、だがな」


(;‘_L’)「え、ならなぜ私に偵察にいかせたのですか!」



川 ゚ -゚)「テストだな、お前がどれほど使えるか、の」


川 ゚ -゚)「面白い、私は奴の戦いを直接見て取ってないが、人目見ただけで感じ取れた」


川 - )「あいつは力の神に魅入られた修羅だ、と」


 どこか美しさをたたえながらも、その貌を彩るものは、やはり物騒な笑み。


川 - )「くくく……ようやく全力の出せそうな玩具が見つかった」


川 ゚ -゚)「人という枠組みの中で育った押さえられない化物……。 見た目は人間でも、怪物……」

川 ゚ -゚)「私と同じ、修羅よ!」

 ギヌ、とクーの凄まじい覇眼から、眼光がたばしった。
   




275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:35:52.36 ID:w5BJPJOc0

 ククク...ハハハハハ...!


 ―――ガァンッ!

川 ゚ -゚)「ん?」


│⊂(#'A`)


 クーの高笑いを制したのは、ドクオの壁を殴る音だった。


(#'A`)「お前ら!くやしくねぇのかよ!」

(#'A`)「遺憾の意を発動しつつお前らじゃ敵わないみたいな言い方されてよぉ!」


 叫びながら、他メンバーに視線を投げる。



从;゚∀从(・・・・)(´∀`;)('、`;川

 それを受けて。
 そんな事言われても、という空気がメンバー間に広がった。




284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:40:56.76 ID:w5BJPJOc0
     

(#'A`)「クーさん、あんた何故はじめから
    おれらがあいつに敵わないと知っていたにも関らず‘遺憾の意’を出した」


川 ゚ -゚)「ふむ、そうだな敢えて言うなら」

川 ゚ ー゚)「やっと闘えそうな奴と出会えて、嬉しくなってはしゃいじゃったから、かな?」

(#'A`)「なめてんのかよこらぁ!」


≡=(#'A`)っ

ギュルドゥーン!ドクオのパンチがクーに襲い掛かる。

     パシッ
(#'A`)っと(゚ -゚ 川


(゚ -゚ 川「まあ、そういうなドクオ、あまりに強いというのも中々孤独でな
    たまには、遊んでみたくなるものだ」


(#'A`)「ちぃ!」

 受け止められたパンチ。
 腕を払いのけ、ドクオは叫ぶ。




288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:44:47.69 ID:w5BJPJOc0
      

(#'A`)「いいぜ…いってえやらあ…」

川 ゚ -゚)「ふむ、しかしお前じゃ勝て得ないぞ?」


(#'A`)「あんたが何を言おうと、遺憾の意は発動されたんだ…」

(#'A`)「いってやるよ、んでぶっとばしてやらあ」

(#'A`)「VIP生徒会は最強なんだよ!それを証明してやるんだよ!!」


(#'A`)「フィレンクト、ターゲットの場所は?」

(;‘_L’)「え、えっと…校庭から校舎に入り、1年生塔に向かっていたと記憶してます」



(#'A`)「よっしゃあぁあんじゃいくぞごらぁあああ」



  ハ,,ハ    
  (#'A`)   フォーメーション、生足くん!!
  (_⌒ヽ
   ,)ノ `J  

バジューン!!




294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:49:15.70 ID:w5BJPJOc0
     

(;‘_L’)「い、行ってしまった勝てないというのに…
     何故ドクオさんはあんなに一人でブチ切れていたんだ…」


从 ゚∀从「それはな、多分あいつが人一倍生徒会を愛しているからだ」

(;‘_L’)「あいして…?」


( ´∀`)「そうだモナ、あいつの父親も元遺憾の意のエージェントだったモナ」

( ´∀`)「忙しくて、ドクオは父親から相手にされなかったけど、寂しくなんかはなかったモナ」

( ´∀`)「父親が誰よりも強いと思っていたから」


川 ゚ -゚)「しかし、そんな父親が何者かに殺害された」


( ´∀`)「それからだモナ、最強に拘って、生徒会を最強にしてやるとあいつが意気込みだしたのは…」


('、`;川(トイレ掃除係なのに…)




299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:53:07.07 ID:w5BJPJOc0
      

( ´∀`)「だから多分」


( ‘_L’)「そう、だったのですか…」

( ´∀`)「モナ」


( ‘_L’)「わかりました、僕もドクオさんを追います」


( ‘_L’)「僕の眼は役に立つはず……」

( ‘_L’)「トイレ係なのに、最強を志すドクオさんの意気込みに惚れました!」



ダッ




310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 19:59:40.03 ID:w5BJPJOc0
  
ドクオが生徒会教室を飛び出してから20分後―――



/ ,' 3 「はぁはぁ」


/ ,' 3 (どこだ、どこにおる――!?)

ザッ...


/ ,' 3 (うしろ!?)


「いや、こっちだ」


/ ,' 3 グフゥ!

/ ,' 3 こ、こやつ…

「案外脆いな」

( ゚∀゚)「荒巻校長…!」


キーンコンカーンコーン..
一時間目の終業ベルが鳴り響く頃、荒巻は一年生塔で、まさかの苦戦を強いられていた





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