('∀`)勇者30174のようです 十四話
264 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:19:02 ID:iPgCJlng0

カールモンキーを出発したドクオたちは、
貞子の助言に従い、東へ冒険の針路をとった。



所持金 38G

 ('A`) レベル10 勇者
 HP58/72
 MP0

 ζ(゚ー゚*ζ レベル11 踊り子
 HP55/55
 MP0



('A`) ちっきしょー。もう少しで50万G払わなくて済んだのに

ζ(^ー^*ζ あの門番さん意外と強かったし、鉄拳制裁で済んでラッキーって思わないと

('A`) びびったぜー。あいつ地味に40レベルあったからな


街道沿いに進んでいくと、旅の商人たちに出会えることができたので、
いくつか情報を仕入れた。




266 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:23:16 ID:iPgCJlng0

東に直進するには大河の下を通る地下通路を通らなければならない。

しかし地下通路には、魔力が込められた扉が設置されている。

鍵は近くにある塔の老人が持っている、とのことだ。



(;'A`) 何かすげぇーデジャブ感じるんだけどぉー!

ζ(゚ー゚;ζ 絶対デジャブじゃない。このイベント前やったよ!

(;'A`) 早くも容量が尽きたのか?
     うむ…まあいい。とりあえずさっさと塔を攻略しよう


塔の中はモンスターの巣になっており、新手のモンスターたちに苦戦しながら、
それでもドクオたちは最上階へと上ることができた。

全く面白くないダンジョンだったので割愛する。


(;'A`) マジかよ!途中で出会った暴れ猿に華麗なカウンター握りっ屁かましたシーンは!?

ζ(゚ー゚;ζ むしろ描かれなくてラッキーじゃない?




267 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:25:40 ID:iPgCJlng0

彼らは既に最上階の部屋の前だ。


('A`) いまいち不満が残るが、もういい!さっさと攻略して東のエリアに進むぞ!

ζ(゚ー゚*ζ うん!

('A`) ちわーす!

ζ(゚ー゚*ζ 失礼します!



 「うむ、久しぶりに勇者がきおったか」


/ ,' 3 最近はとんと暇をしておったぞ

(゚A゚)

ζ(゚、゚*ζ


(;゚A゚) 荒巻じいさん!?ま、マジで容量尽きたのか!

ζ(゚ー゚;ζ わかった!実は双子なんだ!

(;゚A゚) じじいの双子キャラ!?新しい!!




268 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:29:38 ID:iPgCJlng0

/ ,' 3 でぇーいうるさいうるさいうるさい!!!
    お主らの言いたいことはわかる。以前、「わし」と出会ったんじゃな?

(;'A`) 覚えてねえのかよ。イギスの近くの塔で会ってるじゃねえか

/ ,' 3 それはお主の目の前におる「わし」ではない

ζ(゚ー゚;ζ 本当に双子設定なの!?


/ ,' 3 いいから黙って聞け!わしは、世界中におる。なぜなら目の前のわしは、
    ただの人間ではないからじゃ。というか、生き物ですらない!



('A`) わかった、歳だから頭が…ヒソヒソ

ζ(゚、゚*ζ そうみたい…可哀想…ヒソヒソ

/ 。' 3 聞こえとる聞こえとる聞こえとるぞおおお!


/ ,' 3 わしは魔力で作られた存在じゃ!全世界にコピーがおる!
    そして、オリジナルの荒巻はただ一人!

(;'A`) コピー!?




269 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:33:37 ID:iPgCJlng0

/ ,' 3 つまりは「Ctrl」+「C」じゃな

(;'A`) 急にwindowsみたいになったな…


/ ,' 3 コピー体はそれぞれ独立しておるから、情報を共有できん
    オリジナルただ一人が、コピーが持つ記憶全てをもっておる


/ ,' 3 世界の何処かにわしのオリジナルがおるから、運が良ければ出会えるかものぅ

('A`) うわーめんどくせえフラグ立っちゃった。別に会いたくないんだが…

/ ,' 3 ぶっ殺すぞ


/ ,' 3 えーいもう何でもええわ!わしのもっとるオーブが欲しいのじゃろう
    欲しければ、わしの試練をクリアすることじゃな

(;'A`) えー!?焼き増しのイベントなんかしたくねえよー
    見てる人は納得しないぜ?

/ ,' 3 ふっふっふ。わしの試練は果てしなくきつい
    果たしてクリア出来るかな?




270 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:38:19 ID:iPgCJlng0

(;'A`) まさか、さらに難題ふっかけてくる気じゃ…

/ ,' 3 ふっふっふっふ…


/ ,' 3 歴代の勇者たちは、わしの試練を乗り越えたら握力が上がったと…

(;゚A゚) 一緒だぁーー!!いけ、デレ!

ζ(゚ー゚;ζ うん!



 / 。' 3 アッ―――――!!!



/ ,' 3 はぁ…はぁ…クリアだ。オーブを渡そう。クソっ…

(;'A`) 完全に茶番じゃねえか!いらねえ手間かけさせんな!

/ ,' 3 あー!そういうこと言うんならプレゼントがあったんじゃがあげない
   あーあ、あれを履けばスピードが1上がるんだけどなあ

(;'A`) もう持ってんだよ!




271 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:41:36 ID:iPgCJlng0

同じイベントを二回やるという愚行で時間を潰したドクオたちは、
さっさと次の場所へ移るために部屋をあとにしようとした。


/ ,' 3 ちょっと待てぃ!

(;'A`) 何だよ。肩のこりならもうほぐしきったろ?

/ ,' 3 肝心なこと言うのを忘れておったわい


/ ,' 3 ここから東はギャリバン地方と呼ばれて、空気が乾燥する地帯じゃ
    寝るときは喉の渇きに注意するんじゃ

(;'A`) 妙にリアルなアドバイスありがと…

/ ,' 3 それと、迷いの森と呼ばれるダンジョンがある

ζ(゚ー゚;ζ やだー。方向音痴だから絶対迷いそう


/ ,' 3 うむ…逆にいいかもしれんぞ

('A`) 逆にって何が




272 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:44:45 ID:iPgCJlng0

/ ,' 3 迷いの森に、妖精が住んでいるという伝説がある

ζ(゚ー゚*ζ 素敵!

/ ,' 3 道に迷った旅人をからかったりするらしいが、
    気に入られたら妖精の国に連れて行ってくれるらしい

('∀`) おー、そういうフラグが欲しかったんだよ!
    お前の本体とかマジでどうでもよかったから

/ ,' 3 ぶっ殺すぞ!


/ ,' 3 歴史上、妖精の国へ行けたという者は数少ない
    有名所でいえば、渋澤パーティがそうらしい

('A`) 最近よく聞くなぁ


/ ,' 3 ま、どうせお前らには無理じゃろうけど?興味あるなら行けばー?

(;'A`) 何かむかつく言い方だな




274 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:48:56 ID:iPgCJlng0

ζ(゚ー゚*ζ 勇者様!妖精さんと会ってみたいよ!

('A`) 行くだけ行ってみるか…


/ ,' 3 せいぜいのたれ死にせんようにな。ふんっ

('A`)(結構根に持つ奴だな)

ζ(゚ー゚*ζ ばいばいおじいさん。またね

/ ,' 3 じゃあの


オーブを手に入れたドクオたち、地下通路を通って、ギャリバン地方へと向かった。

半信半疑ながらも、妖精伝説が少し気になるドクオ。
妖精と聞いてよだれを垂らしながら白目を剥くデレ。

ζ(゚ー゚;ζ たらしてない!


少しの期待と大いなる嫌な予感を持ちながら、新たな地へと足を急いだ。




276 :名も無きAAのようです:2012/09/21(金) 20:51:24 ID:iPgCJlng0


 「ふふふ。旅人が来るよ。また来るよ」

 「僕らの遊び道具。また来るみたい」

 「楽しいね」

 「楽しいな」




所持金 260G

 ('A`) レベル11 勇者
 HP63/80
 MP0

 ζ(゚ー゚*ζ レベル11 踊り子
 HP54/55
 MP0

続く


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