( ^ω^)は今度こそ爆弾を解体するようです
- 1 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 21:53:42.38 ID:MOxFvCT30
- 右手に汗がにじむ。
ニッパーを持つそこが思わず滑りそうになる。
('A`)『逃げろ、もういい! 逃げるんだブーン!』
無線の向こうから、友が叫んでいる。
川 ゚ -゚)『君が逃げても誰も君を責められない! 早くそこを離脱するんだ!』
(´・ω・`)『ブーン、君、まさか……』
( ^ω^)「ああ……」
手が勝手に震えだすのを止められない、不味い、小さな刺激でも爆発の危険性がある。
恐怖を飲み込んで、僕はその心を抑える。
( ^ω^)「電流が流れる仕組みでもあったらしいお、僕がこの回路から指を離したら、爆発する、もう逃げられないんだお」
チャンスは、一回、生き延びるにはそれしかない、赤と青、どちらのコードを切るべきか――――
- 2 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 21:55:22.88 ID:MOxFvCT30
-
( ^ω^)は今度こそ爆弾を解体するようです
- 4 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 21:56:36.57 ID:MOxFvCT30
- テロとはいつどこで起こるかわからない。
この国だって例外ではないのだと、僕らは思い知らされた。
――今年に入って二十六件目、国際テロ組織のターゲットはこの国になっていた。
彼等は場所を選ばず爆弾を多用する。
政府が重い腰を上げるのはそう時間がかからなかった。
爆弾解体のスペシャリストを集めた精鋭部隊。
通称『VIP』が設立され、事件の担当に当たっていた。
因みにVIPは
ヴァリアブル
一撃必殺
パンツ
の略である。
- 5 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 21:58:12.52 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)←こいつの名前は内藤"ボマー"ホライゾン、コードネームはブーン。
幼少期に経験した爆弾解体体験プログラムを通じ、さまざまな解体技術を身に付け、今は第一線で活躍する存在となっていた。
その解体失敗率と生存率の高さは部隊の中でも右に出るものはいない。
('A`)←こいつの名前は毒男"ベンジャミン"子錦、コードネームはドクオ。
ブーンと同じく幼少期に経験したプログラムから、解体、特に電子回路に精通したエキスパートだ。
余談だが彼女は居ない。
(´・ω・`)←こいつの名前はガチホ・モア・ベリスペクト、コードネームはショボン。
ブーンと同じく幼少期に以下略。主にトラップの解除を担当している。
彼の神業のような集中力と技術で多数の爆弾が解体されてきた。
川 ゚ -゚)←こいつの名前は素直クール、コードネームはクー
現場には直接出向かず、大量の資料を本部で逐一確認、データと照らし合わせ現場をサポートするオペレーターだ。
元警察官であり、実際に解体班に所属していた事もあるベテランである。
- 6 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:00:03.19 ID:MOxFvCT30
- 彼等が今回派遣され、解体を命じられた爆弾は
( ^ω^)「こいつかお……」
でかい、三メートルの高さに半径二十センチはある。
そびえる柱のようなそいつが今回の『爆弾』だ。
高層ビルの最上階、大黒柱の様にそいつは鎮座していた。
(´・ω・`)「こいつは……酷いな」
('A`)「爆発したらただで済みそうにねえ」
その爆発の破壊力は想像しただけで恐ろしい、ごくり、と皆が生唾を飲んだ。
川 ゚ -゚)『なるほど……火力は高そうだ。だが、我々はひるむわけにはいかない』
- 7 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:01:41.56 ID:MOxFvCT30
- 川 ゚ -゚)『手前の赤だ』
ぱちん
川 ゚ -゚)『右から四番目の緑』
ぱちん
川 ゚ -゚)『上から二番目奥の黄色』
ぱちん
川 ゚ -゚)『そのコードはトラップだ、横にのけろ』
さっ
川 ゚ -゚)『喉が渇いた』
ぐびっぐびっ
- 8 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:03:16.09 ID:MOxFvCT30
- さまざまなコードを切り、のけて、やっと見えたのは複雑な構造をした基盤と、新しいコードの群れ。
( ^ω^)「おっ……」
(´・ω・`)「これは……」
('A`)「ち、このタイプか、基盤を直接取ろうとすると爆発するな」
電子回路の専門家ドクオが、憎憎しげに呟く。
('A`)「回路とコードが全部連動してるタイプだ、コードを切るとどこかに電流が流れる」
(´・ω・`)「すると?」
('A`)「電流が流れた部分に負荷がかかる、そして一定量の電流が流れきると爆発する」
( ^ω^)「なら電気の流れを止めれば……」
('A`)「だめだ、コードを切った時指定された場所に電流が流れないと、やはり爆発する」
- 9 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:04:48.51 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「お手上げじゃないかお!」
('A`)「いや、正しい解体用のコードがある、それを切断できれば基盤を外しても大丈夫だ」
つまり……
(´・ω・`)「僕らはいつ爆発するかわからない爆弾を、タイムリミットに怯えなが、ら正しいコードを手探りで切断する必要がある、と」
('A`)「手探りじゃ、ないさ」
ドクオは自らのバックパックから、メモリの付いた電子機器を取り出し、基盤の端につないだ。
('A`)「こいつで流れる電流の位置を見極めて……解体用のコードの場所を探る」
( ^ω^)「そんなことができるのかお!」
('A`)「やるしかねえだろ、もう八分しかないんだ」
- 12 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:07:32.53 ID:MOxFvCT30
- 川 ゚ -゚)『こちらでもサポートする、今は集中してくれ』
(´・ω・`)「了解……」
('A`)「行くぜ……!」
ぱちん
('A`)「……そいつははずれだ、A回路に負荷1」
ぱちん
('A`)「……そいつもだ、C回路に負荷2」
ぱちん ぱちん ぱちん
('A`)「だめだ、違う、糞、A、C,D回路に負荷1、C,E、Fに負荷3!」
焦りが強くなる、場数を踏んでいると言っても、やはり目の前にあるのは巨大な死だ。
(´・ω・`)「あといくつ切れる!」
('A`)「二回が限度だ……それ以上は爆発する!」
残っているコードは後十本以上ある。
上手く解析できるコードを切らないと、解体用コードを割り出す事ができない……!
- 13 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:09:41.23 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「……僕に任せるお」
('A`)「ブーン!?」
( ^ω^)「こいつを作った奴は、かなり陰険だお……わざと解体する人間が悩むように仕組まれてる」
('A`)「……」
ブーンはゆっくりとニッパーを、一番奥のコードへと向け
( ^ω^)「そんな奴に屈するわけにはいかねえお!」
ぱちん
( ^ω^)「ドクオ、負荷は!」
('A`)「……B、Cに負荷2、これは……」
川 ゚ -゚)『解析ができた、その負荷と回路の並びなら……」
- 15 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:12:54.25 ID:MOxFvCT30
- クーとドクオの声が重なった。
『一番右端の緑色のコードだ!』
ぱちん。
一瞬静寂が流れ……直ぐドクオの声が響いた。
('A`)「……よし、負荷がない、解体用のコードだ、外せるぞ!」
(´・ω・`)「わかった!」
ドリルを差込み、基盤に穴を開け、ゆっくりと引き抜く。
その奥には……
また回路と、液体の詰ったポット、そして二本のコードがあった。
中央に丸いカプセルがあり、その中に……
( ^ω^)「信管が入っている……!」
時間が来ると電流がカプセルに何らかの形でながれ、破壊し、中の特製
液体爆薬に信管が浸かる。
そして……爆発する!
- 16 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:15:02.46 ID:MOxFvCT30
- 川 ゚ -゚)『あの液体爆薬は……『ツンの涙』!」
( ^ω^)「しっているのかお! クー!」
川 ゚ -゚)『ああ、テロ組織『ツンデレ』のトップ、ツンが作ったといわれる濃縮液体爆薬だ、あの量なら……』
ショボンが続きを引き継いだ。
(´・ω・`)「このビルが跡形も無く消滅するね……」
( ^ω^)「つまり、失敗するわけにはいかないってこったお」
川 ゚ -゚)『ああ、だが信管が抜きにくい形だ……』
クーは悔しそうに言う。
川 ゚ -゚)『あの爆薬は気化すると、その空間を爆弾にしてしまう、信管除去には一度時限装置を取り除いた後しかるべき処置が必要だ』
(´・ω・`)「ならば僕らがすべきは……」
('A`)「時限装置の解除か」
- 17 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:18:54.20 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「この回路はどんなのだお、ドクオ」
('A`)「こいつは……ああ、そこの回線と回線が開いている部分、上と下両方にあるだろ」
ドクオが示した部位を見ると、確かに回路と回路に隙間がある。
時間が来るとココが繋がり、電流が流れる仕組みのようだ。
('A`)「上のほうを絶縁体で押さえれば大丈夫だ、起爆に流れる電流を阻害できる」
( ^ω^)「マジで?」
('A`)「ああ、そうすれば回路が止まるからコードを切ればおしまいだな」
( ^ω^)「お、絶縁体シールはあるかお?」
(´・ω・`)「残り一枚だ、ラッキーだったね」
ショボンがそれを手渡すと、ブーンはそれを手早く指示された場所に張った。
- 18 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:20:22.16 ID:MOxFvCT30
- ('A`)「――OK,後はコードを両方切っておしまいだ」
その言葉に、全員が安堵の空気を漏らした。
( ^ω^)「今回も危なかったお」
ばちん、とニッパーを鳴らす。
二つのコードが切断されると、残り五分を示していた電子時計はその光を消した。
(´・ω・`)「――ふう」
無線から、クーの声が聞こえる。
彼女の声も緩んだものになっており、緊張を伺わせた、
川 ゚ -゚)『……皆、ご苦労だった、今回も生きながらえたな』
( ^ω^)「でも完全に無力化したわけじゃないお」
('A`)「ああ、一端装備を整えて……」
その時。
『助けてくれー!』
という悲鳴が、無線から流れ出た。
- 20 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:22:10.04 ID:MOxFvCT30
- ('A`)「地上部隊の連中か、どうした!」
聞こえてくる声は焦りきった声だった。
『下にも爆弾が見つかった、それも四つ! あと五分で爆発しちまう! どいつも俺達じゃ手に負えない、降りてきてくれ!』
(´・ω・`)「なんだって……!」
( ^ω^)「わかった、今そっちにいくお!」
川 ゚ -゚)『レスキューヘリが直ぐそちらにいく、乗って直ぐ下に下りてくれ!』
- 22 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:24:42.78 ID:MOxFvCT30
- その声と同時に、ぶろろろろ、とヘリが真横に現れた。
救助隊員がすばやく窓を割り、手招きする。
( ゚∀゚)「ヘリに乗れるのは二人までです、直ぐに一人を迎えにいきます!」
( ^ω^)「二人が先にいけお!」
最もヘリから遠い位置、爆弾の傍にいたブーンが二人に声をかける。
今は一秒でも時間が惜しい、心得たものでドクオとショボンはそれぞれ装備を抱えて駆け出した。
(´・ω・`)「了解!」
('A`)「さっさと処理して戻ってこいよ!」
ヘリに乗り込んだ二人を見送り、ブーンも自らの装備を整え始める。
ぴっ
( ^ω^)「…………お?」
ぴっぴっぴっ
- 23 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:25:35.26 ID:MOxFvCT30
-
ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ
- 24 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:27:01.76 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「――!」
川 ゚ -゚)『どうした! ブーン!』
細かい電子音が、間断なく聞こえた。
( ^ω^)「時限……爆弾が……」
ゆっくりと、死の足音を立てながら、近づいてくる。
( ^ω^)「また動き出した……!」
川 ゚ -゚)『なんだと!』
- 25 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:28:17.67 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「ちっ!」
ブーンが慌てて先ほどの回路の位置を確認する、暗くて良く見えない……口に懐中電灯をくわえ、覗き込むと。
( ^ω^)「…………!」
川 ゚ -゚)『どうしたブーン!』
( ^ω^)「コードが……後二本、あるお」
川 ゚ -゚)『なんだと……!』
赤と青、二つのコードが隠されるように、ぽつん、とのこっていた。
川 ゚ -゚)『前のはダミーか……ふざけた真似を!』
誰かが残って居なければ、止まったと思われた爆弾は一時放置され、解体班は直ぐ別の場所へ向うだろう。
それを踏まえた上の作戦だったのだ。
だがそれ以上に、もうこれでおしまいだ……と気が緩んでしまったのは否定できない。
この二本を先に見つけていれば!
- 26 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:29:18.18 ID:MOxFvCT30
- とっさにゴム手袋の指先を下の開いた回路に押し付ける。
瞬時。
ピ――――――――――
川 ゚ -゚)『――どうした!』
( ^ω^)「わからないお、これは……」
(´・ω・`)『トラップだ!』
ショボンの声が響いた。
(´・ω・`)『その回路を塞ぐと中の液体爆薬が熱を持つ、別口のスイッチが入る仕掛けだ! だからドクオは上のほうの回路だけを閉じさせたんだ!』
その間にもかちゃかちゃという音が混ざって聞こえた。
彼も同時に爆弾を解体している最中なのだろう。
( ^ω^)「ど、どうすれば……!」
(´・ω・`)『もう時限爆弾の時間は当てにならない! 今すぐ爆発してもおかしく無いぞ!』
川 ゚ -゚)『ふざけた真似を!』
- 27 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:31:13.55 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「その温度上昇を管理してるコードはどれだお!」
川 ゚ -゚)『少し待て! ……恐らく時限装置と一緒のコードだ、つまり』
(´・ω・`)『どちらかを切断するしかない、だがもし間違えたら……ドカン、か』
これを作った人間はとことん趣味が悪いらしい。
ただでさえ冷や汗を流させる爆弾解体に、さらに眼に見える残り時間と見えない時間を追加してきた。
( ω )「…………」
全身から、汗がにじんできた。
- 29 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:32:20.50 ID:MOxFvCT30
- それが、冒頭――。
ドクオとショボンは優秀だった。
あっというまに四つの爆弾のうち三つを解体し、二人係で最後の爆弾にとりかかっていた。
('A`)「くそ、こいつだけやけに複雑だ!」
(´・ω・`)「そっちを止めろ、――だめか! 糞っ!」
('A`)「早くこいつをどうにかしないと――ブーンが!」
焦る心は作業を更に遅らせる。
手がすべる、心が躍る、どうする、どうする――!
- 30 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:33:25.16 ID:MOxFvCT30
- ( ・∀・)「諦めるな!」
その時、彼等を叱咤する声が響いた。
('A`)「……隊長!」
現れたのは、この爆弾解体処理班VIPの隊長。
モララー・ヴィンセント・テンペスト朝青龍その人だった。
最後の一つ、一つが手こずっていた爆弾を――
( ・∀・)「我々は選ばれた精鋭だ、そんな顔をしてどうする!」
すっと指を差し入れ、少し曲げたかと思うと、それを即座に無力化した。
(´・ω・`)「これが隊長の神の手、触れただけで爆弾を無力化してしまうかのような超高速解体術『早漏』か……!」
川 ゚ -゚)『もう戻られたのですか、隊長!』
( ・∀・)「歌舞伎町に仕掛けられた四十八の爆弾を一秒の誤差無く同時に解体する作業など私一人で十分だ」
- 32 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:35:23.95 ID:MOxFvCT30
- 無線に向って、モララーが叫ぶ。
( ・∀・)「今こそ知れ、ブーン! VIPの本当の意味を……」
(´・ω・`)「本当の意味!?」
( ・∀・)「ああ、実はヴァリアブル・一撃必殺・パンツの略ではないのだ」
('A`)「知らなかった……」
( ・∀・)「VIPの隠された意味、それは……」
ヴィンヴィン動く
淫乱こけしが
ポ・リ・リ・ズ・ム☆
( ・∀・)「だ!」
- 34 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:37:12.78 ID:MOxFvCT30
- (´・ω・`)「…………」
('A`)「…………」
( ・∀・)「…………」
('A`)「……だから?」
( ・∀・)「どうしようね」
- 35 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:38:16.12 ID:MOxFvCT30
- 川 ゚ -゚)『隊長はどうした』
('A`)「縛って口塞いで転がしておきました」
川 ゚ -゚)『OK、ブーン、良く聞け』
( ω )『…………』
無線の向こうから声が聞こえない、ただ荒い息遣いが聞こえるのみだ。
川 ゚ -゚)『君にはもうコードを切断する以外の選択肢は無い、だがどちらだか決められない、その気持ちは、よくわかる』
(´・ω・`)「クーさん……」
川 ゚ -゚)「だからあえて言おう、君の好きにしたまえ」
( ^ω^)『……!』
- 38 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:41:15.50 ID:MOxFvCT30
- 川 ゚ -゚)『君の好きにしろ、君のしたいようにしろ、そして――かえって来い!」
( ^ω^)「――わかったお」
ぐ、と右手に力を入れ
( ^ω^)「僕は、僕は……!」
構え、
( ^ω^)「僕はああああああああ!」
そして叫ぶ!
( ゚ω゚)「今から10レス目までのレスで多かった方を切る!」
彼の運命は――君達にゆだねられた。
※10レスこなかったら打ち切りです※
- 52 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:49:29.17 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「青、だお……」
川 ゚ -゚)『……それがお前の選択か』
('A`)『ブーン!』
(´・ω・`)『頼む!』
( ^ω^)「僕は、生きるおおおおお!」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 22:51:13.80 ID:MOxFvCT30
-
ぱちん
- 55 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:53:15.12 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「……………………」
川 ゚ -゚)『…………どうだ』
ブーンは閉じていた目を、開いた。
ゆっくりと、様子をうかがう。
そ、っと指を離す、心臓が止まる気がした。
( ^ω^)「…………」
時間を見る、残り十秒。
液体爆薬は近くに居るだけでやけどしそうな熱を持っていて、逆に生きている事を実感させた。
- 58 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:55:36.97 ID:MOxFvCT30
- ('A`)「…………セーフ、か」
(´・ω・`)「まだトラップがあるかもしれない、僕らも上に戻ろう」
下にいる二人ははぁぁ、と盛大な溜息を吐いた。
思わず力が抜けてしまう。
('A`)「もし赤を切っていたらどうなってただろうな」
(´・ω・`)「無事じゃすまなかっただろう、もしかしたら二度ネタで、体験プログラムの続きってことになったのかも知れない」
でも。
(´・ω・`)「僕らはココで生きていて、まだやるべき事が残ってる。だから……ifの話は無駄だよ」
('A`)「お前のそういうところ、好きだぜ」
(*´・ω・`*)(えっ……)
- 59 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 22:57:52.15 ID:MOxFvCT30
- 束縛を解いたモララーとともに、VIP(ヴォーカリスト・インビジブル・プリン)最強メンバーが屋上へと向う。
信管を引き抜くには、液体爆薬を外へと吐き出させ信管を抜き取り、気化したそれを中和させる特殊な薬品をばら撒く必要がある。
だが、彼等はやりきるだろう。
それがVIP,爆弾特別処理部隊なのだから。
- 60 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 23:01:11.95 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「どうなる事かと思ったお」
('A`)「まぁ、生きててよかったってことで!」
(´・ω・`)「はぁ、でもこれからも解体する爆弾の複雑さは上がっていくんだろうね」
テロ組織はまるでVIPに喧嘩を売るように、爆弾事件を起こす。
彼等の敗北は、人の命が消える事だ。
川 ゚ -゚)「うむ、後手に回る事も仕方ない、だが」
だから彼等は戦う、野望を踏み潰す、その日まで。
( ・∀・)「それでも我々は全ての爆弾を解体し尽くして見せる、それが仕事だからな」
- 61 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 23:03:26.62 ID:MOxFvCT30
- ( ^ω^)「とりあえず、乾杯だお!」
全員がグラスを掲げる、中に入った液体は、勝利の味。
( ・∀・)「皆、良く頑張った!」
かちん、と硝子がぶつかり合う音。
( ^ω^)「ところで場を盛り上げる為に、お土産を持ってきたお!」
('A`)「お、何何?」
( ^ω^)「折角だから皆で解体しようと思って」
(´・ω・`)「……は?」
どん
- 62 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 23:04:22.37 ID:MOxFvCT30
- ;
* ☆_+
: , xヾ:、__,..-‐‐:、、,へ.........._
く '´::::::::::::::::ヽ
/0:::::::::::::::::::::::',
= {o:::::::::( ФωФ):::} <やあ
':,:::::::::::つ:::::::つ
= ヽ、__;;;;::/
し"~(__)
- 64 名前: ◆8XGbDMa0G. :2009/08/25(火) 23:05:19.60 ID:MOxFvCT30
- ('A`)
(´・ω・`)
川 ゚ -゚)
( ・∀・)
( ^ω^)
( ^ω^)?
( ^ω^ )
('A`)
(´・ω・`)
川 ゚ -゚) 『ば』
( ・∀・)
『爆弾だああああああああああああああああああああああ!』
( ^ω^)は今度こそ爆弾を解体するようです おちまい!
-
-
【TOPへ戻る】 / 【短編リストへ】