川 ゚ -゚)クーは巨乳のようです
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:27:07.52 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「なあ、ツン」
ξ゚听)ξ「何?」
川 ゚ -゚)「私って、何でこんなに巨乳なんだろうな……」
ξ゚听)ξ
ξ゚听)ξ「え?」
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:33:02.45 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「ほら、こんなにたっぷりある」
ξ゚听)ξ「そ、それがどうかしたの?」
川 ゚ -゚)「いやほら、こんなに胸が大きいと……
男子の視線とか……独り占めしちゃうなって思って。これから夏だし」
ξ゚听)ξ
川 ゚ -゚)「私、結構隠れファン多いし、今月も十人に告白されたけど……
正直言って迷惑だし、たぶん皆、私の体とか外見目当てだと思うし……
こんなことなら、貧乳に生まれたかったよ。貧乳なら、もう少しマシだったと思うんだ……」
ξ゚听)ξ
ξ゚听)ξ「で、でも、ひ、貧乳も大変みたいよ?
ほら、よく言うじゃない。貧乳はステータスだって」
川 ゚ -゚)「何それ?」
ξ゚听)ξ「え?」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:37:01.17 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「聞いた事ないんだけど」
ξ゚听)ξ「ほ、ほら、漫画とかでよくあるじゃない。元ネタ分かんないけど」
川 ゚ -゚)「漫画?」
ξ゚听)ξ「う、うん」
川 ゚ -゚)「はぁー」
ξ゚听)ξ「クー?」
川 ゚ -゚)「あのさー、私オタクじゃないからワカンナイんだよね。
そういうネタ振られても」
ξ゚听)ξ「え?」
川 ゚ -゚)「そういうの今後ナシにしよ。私cancan以外読まないから。
漫画は男子との話題合わせくらいにしか嗜まないことにしたから」
ξ゚听)ξ「え? え? でも、中学の頃は一緒にコミケ行ってt」
川 ゚ -゚)「シャラップ!!!」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:41:04.61 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「ひっ」
川 ゚ -゚)「ツンさぁ……」
ξ゚听)ξ「な、なに? クー。怖いよ……」
川 ゚ -゚)「今後の高校生活を華やかに……とまではいかなくとも
平穏に過ごしたいなら、過去の私のことは口外しないでね」
ξ゚听)ξ「え……?」
川 ゚ -゚)「私、もうそういう底辺キャラやめたから。
男子と一切関わりなくてAグループの女子からはイジメの対象にされちゃうような
大人しいけど可愛い隠れ優良女子にすらなれない粗大ごみ以下のクラスのウジ虫グループは」
川 ゚ -゚)「中学で卒業したから、私」
ξ゚听)ξ「そ、そんな。でも、クー。あなた、情報の授業で、パワーポイントで自己紹介作るとき
思いっきりガンダムの画像使って永遠と三十分キャラ語り」
川 ゚ -゚)「シット!!!!!!!!!!」
川 ゚ -゚)「思い出させるな……昔の私を!!」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:46:56.43 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「……クー、あなた変わったわね」
川 ゚ -゚)「ああ。私は高校に入学して変わったのだ。
鬱陶しいベタベタの髪を手入れしてサラサラ黒髪ロングにし、
眼鏡はやめてコンタクトへチェンジ。
はやぶさも真っ青の月面クレーターと言われた肌は皮膚科に通って
雪のような白い肌に。醜い二の腕とウエストは指立てとツイスト腹筋とビリー隊長でキュキュっと絞り
ipodに入っていたアニソンは全て消去。ちょっと古めのミスチルとかで埋め尽くし
深夜アニメは見ないでドラマをチェック。
自己啓発セミナーに通い、精神面も鍛え、男子と喋る時のどもりも解消」
川 ゚ -゚)「自己紹介では華やかにハキハキと喋り、関が近く、なおかつレベルの高い男子と素早くコンタクト。
そこから築きあげた人脈と、裏での根回し時には社会的抹殺。
そうしてようやく私は――」
川 ゚ -゚)「今の私を手に入れたのだ」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:50:10.47 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「クー……」
川 ゚ -゚)「昔の話はここまでだ。
話題は最初に戻るが……なんで私ってこんなに胸大きいのかなぁ」
ξ゚听)ξ「えっと……」
川 ゚ -゚)「これからプールとかあるし、ますます変な目で見られちゃうよぉ」
ξ゚听)ξ「それで……? 結局何がいいたいの?」
川 ゚ -゚)「はぁ」
ξ゚听)ξ「何?」
川 ゚ -゚)「ツンさぁ、ノリ悪いよ」
ξ゚听)ξ「え?」
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:53:54.76 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「そこはさぁ『えー! 巨乳いいジャン! 羨ましいよぉ』とか
私を褒めてもらわないと」
ξ゚听)ξ「は……? 悩み相談じゃなかったの?」
川 ゚ -゚)「そーれーは、建前だって」
川 ゚ -゚)「褒めてほしいわけ、要するに」
ξ゚听)ξ「はぁ……」
川 ゚ -゚)「おっぱい大きいから、ますます変な目で見られちゃうぅ」
ξ゚听)ξ「……大きい事はいいことだと思うよ」
川 ゚ -゚)「あーだめだめ。そういうオタクっぽいのナシ〜!!」
川 ゚ -゚)「頼むよツンちゃーん。そんなんじゃ高校でも彼氏作れないよ?」
ξ゚听)ξ「はぁ……でも私、彼氏とかは別に……」
川 ゚ -゚)「あー! これだから人生のド素人はー!」
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 20:57:27.45 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「いい? 私達は……
(小声)中学の頃は完全に恋愛方面はノータッチの暗い青春だったじゃないか。
変えたいと思わないのか!? 変えるなら今しかないんだぞ!!」
ξ゚听)ξ「えー……」
川 ゚ -゚)「オタク女だらけで花火大会行って、人多いからとか言って友達ん家のベランダから
見ることになったにもかかわらず、DVDあるからってコードギ○ス鑑賞会になって
BLカップリング談義とかしてたら花火見逃しちゃった、などというあの青春に逆戻りだぞ!!」
ξ゚听)ξ「私は楽しかったけど……」
川 ゚ -゚)「シャラップ!!目を覚ませ!!!」
川 ゚ -゚)「二次元は、二次元は所詮バーチャルなんだよ!!!」
ξ゚听)ξ「おい……今なんつった?」
川 ゚ -゚)「うっ」
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:02:26.64 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「それは言っちゃいけないお約束だろうがよ」
川;゚ -゚)「……くっ。私はもう、そちら側の人間じゃない。
撤回なんてしないぞ!」
ξ゚听)ξ「そう」
ξ゚听)ξ フー……
川;゚ -゚)「ふん。現実を見たくないからって、そうやって図星をつかれると切れる。
だから嫌なんだよ。オタク女は」
ξ゚听)ξ「……クーさ、口調も変わったんだね」
川 ゚ -゚)「うっ」
ξ゚听)ξ「あんた、昔はこんな喋り方だったよね?
『BLに没頭する人間の心理か……ふっ、興味深い。
やはり、人間は面白い』」
川 ゚ -゚)「やめろ!!!」
ξ゚听)ξ「『趣味は人間観察だ。人の心というのは、時として不可解で、故に美しい』」
川 ゚ -゚)「やめろおおおお!」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:05:25.34 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「どのアニメキャラの影響かな?」
川 ゚ -゚)「うるさあああああい!」
ξ゚听)ξ「無理するなよ。化けの皮がはがれてきてるぜ」
川 ゚ -゚)「やめろ男口調! ぶ、ぶっちゃけなあ、周りは引くから!
そのキャラ作っちゃってる的な、なりきりチャット的なノリをリアルでやられると
一般人引くから!!」
ξ゚听)ξ「だからどうした?
ボクは全ての人間に好かれたいとは思わない。
ただ、分かる人にだけ好かれれば、それでいい」
川 ゚ -゚)「ボクっ娘やめろおおおおおおお!!!
痛いんだよ!!!!くそっ!!!」
ξ゚听)ξ「俺はクーの気持ちわかんねぇわ。自分作って何が楽しいんだ?」
川 ゚ -゚)「俺やめろおおおおおおお!!俺一人称のリアル女の容姿はきまってあwせdrftgyふじこ」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:09:02.84 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「クーさ、無理しない方がいいよ。
どんなに見繕っても、所詮は猫かぶり。
心の底にある腐った泉は、枯れる事はないんだから」
川 ゚ -゚)「うるさい……私はもう腐ってない。
健全な女子……ッ! いや、特権階級の、Aランクの、
将来のプロ野球選手候補のイケメン球児とかと恋愛出来る資格を持った
勝ち組女なんだあああああああああ!」
ξ゚听)ξ「イケメン球児? ハッ!」
ξ゚听)ξ「心の中では、バットとボールで受け攻めミーティングか?」
川 ゚ -゚)「ち、違う! そういうのは、もうやめたんだ!」
ξ゚听)ξ「隠せてねえなぁ……隠せてねぇよ」
川 ゚ -゚)「やめろテニプリの桃城なりきり!!」
ξ゚听)ξ「ほら、反応した」
川 ゚ -゚)「あっ!?」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:11:07.05 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「ところでさ、クーはまだアレ持ってるの?」
川 ゚ -゚)「あ、アレ?」
ξ゚听)ξ「自作の飛影本」
川 ゚ -゚)「やめろおおおおおおおおおおおおおお!」
ξ゚听)ξ「あれだよね。確かクーが出てくるんだよね。すっごい目キラキラさせて美化させたやつ」
川 ゚ -゚)「わあああああああああああああ」
ξ゚听)ξ「で、ピンチのところを飛影に助けられてお姫様だっこされるとかいう
へったくそな同人以下の自作ぼn」
川 ゚ -゚)「やあぁぁぁぁぁぁめええええええええええ!!!」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:14:23.38 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「……」
川 ゚ -゚)「はぁ、はぁ……」
ξ゚听)ξ「無理なのよ、クー」
川 ゚ -゚)「何がだ……!!!」
ξ゚听)ξ「私達はね、どんなにその腐敗を隠しても、
臭うのよ。心の腐敗臭がね……!」
川 ゚ -゚)「そんな、ことは、ない。私だって、cancanに、輝く世界に、ふふ」
ξ゚听)ξ「どうしてそこまで……そちら側に行こうとするのかしら?」
川 ゚ -゚)「だって! だって……!」
川 ゚ -゚)「羨ましいじゃないか……! イケメン男子と……リアルで花火大会とか……
2対2でプールとか……そういうリアルイベントが……!」
ξ゚听)ξ(リアル、ね。完全に、はがれたな)
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:20:17.82 ID:/Qu2fhvb0
- ξ゚听)ξ「要するに、男子と一緒に遊びたかったってこと?」
川 - )「……そう、だ」
ξ゚听)ξ「じゃあ、何で今の今まで、告白とかされたのに付き合ったり
そういうことをしなかったわけ?」
川 ゚ -゚)「それは……いい男がいなかったっていうか……」
ξ゚听)ξ「違うな」
川 ゚ -゚)「何!?」
ξ゚听)ξ「あんたはビビってたんだ……自分を変えて……
いざ、リアル男子とふれあって……すんでのところで、ビビった」
川 ゚ -゚)「そ、そんなことはない!!」
ξ゚听)ξ「いいや、私には分かる。たとえるならば、一回も試合をせずに
練習だけをして、実力をつけたボクサー……」
ξ゚听)ξ「実践経験のない奴ぁ……どんなに練習をしたって、ビビる」
ξ゚听)ξ「そう……それは、ぬるオタが初コミケで波に溺れるのと同じこと……」
ξ゚听)ξ「積み重ね……経験の差……!
あんたはそれを軽視しすぎた。外見を取り繕っても、中身はイパーン男子との触れ合い経験のない
オタクッ……腐女子……! 飛び級でいきなり結果をとろうとしたあんたは、ここにきて初めて気付いた……!
否、気付いたけれど、気づかない振りをした」
ビビってる自分にな!!!!」
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:25:03.89 ID:/Qu2fhvb0
-
川;゚ -゚)「私はビビってなどいなぁぁぁい!」
ξ゚听)ξ「脚が死にかけのカトンボみたいに震えてるぜ、お嬢さん」
川;゚ -゚)「っ!」
ξ゚听)ξ「努力は認める……。
だが、あんたは甘かった。甘すぎた。
クラスの中心にいるイケメン男子と、常に同じ立場にいる女子Aグループ」
ξ゚听)ξ「彼女らは中学校……否、小学校の頃から、常に己を磨き、醜い権力争いに打ち勝ち
現在の椅子を勝ち取ってきた……! 例えば、つー!!!」
(*゚∀゚)「あははっ! ジョルジュまたワンペア? 弱いねー!」
ξ゚听)ξ「彼女は陸上部のエース、100m関東大会級……!
彼女の輝きがお前に分かるか!!?? 私達がアニメ見てうだうだしていた日にも
彼女は汗を流し、純粋に、己を磨いた!!クーのように下心などなく!!」
川;゚ -゚)「ああ!!」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:28:13.27 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「何事も、努力している人間は輝く……。
内から人を魅了する光を発する!!
対して、私達は何をしてきた?」
川;゚ -゚)「あ、アニメとか、漫画とか、二次創作とか……」
ξ゚听)ξ「腐ッ!!!!!!!!!!」
ξ゚听)ξ「そう……根本から、腐っているのだ。
私達のような人種は、彼女らのように輝こうとしても、不可能」
ξ゚听)ξ「無理なのだ。いかに、高校生になろうと、大学生になろうと、
OLになろうと老婆になろうと」
ξ゚听)ξ「三つ子の魂百まで……人は、根本では変われない……!」
川;゚ -゚)「うわああああああああああああああああああああああ!!」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:30:26.02 ID:/Qu2fhvb0
-
川 - )
ああ……思えば、私は今まで何をやってきたのだ……
中学時代……文化祭の準備そっちのけで、キャラなりきりしりとり……
クラスの中心にいる女子や男子は、まるで別世界の人間だった
話しかけられても、内心見下されているのではないかと恐れ
自ら、遠のいた。
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:32:46.15 ID:/Qu2fhvb0
-
彼ら彼女らのノリについていけなかった。
そして
同じように、そのノリについていけない者同士で固まった
気付けば、そこが私の安住の地となり
ますます
深みに嵌っていった。
女子中学生とつけておけば色々な人がかまってくれた、
クソつまんねぇねとらじ……
ニコニコ生放送……
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:35:05.47 ID:/Qu2fhvb0
-
声だけなら……
みんなからチヤホヤされた……
ネット漬けの毎日
チャ彼……顔写真送ったらメール拒否……
素直クール@まいまいの嫁……
はは……なんだこれ
他のみんなが部活動や勉強や色々なことに対して努力してる中で
私はただ腐っていただけだった……
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:38:07.95 ID:/Qu2fhvb0
-
川 - )「所詮は無理なのか……
私のような女が、リアルで輝くことなど、無理だったのか」
ξ゚听)ξ「クー」
川 ; -;)「希望はどこにもないのかぁ! 彼氏とかもう無理なのか!
二次元だけなのかぁぁぁぁぁああグレンダァァァ!」
ξ゚听)ξ「大丈夫よ、クー」
川 ゚ -゚)「え……?」
ξ゚听)ξ「彼を見なさい!!」
(´・ω・`)
ど ん !
川 ゚ -゚)「彼は……?」
ξ゚听)ξ「この男はショボン。見た目は一般人。外見は悪くはないが良くもない。
あ、でも意外とパーツの配置はよくて二重まぶた。意外とよさげ? な平均ちょい上男」
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:40:18.02 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「彼が何だというんだ? どこにでもいそうな、一般人だが」
ξ゚听)ξ「彼をなめないほうがいいわ。クイズ。陵桜……」
ピンポーン!
(´・ω・`)「らきすた」
川 ゚ -゚)「なっ……! 速い……!」
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:41:51.38 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「驚いたでしょう?」
川;゚ -゚)「ど、どういうことだ? 彼はオタクなのか?」
ξ゚听)ξ「いいえ。彼は、元々一般人よ」
川 ゚ -゚)「ならば、何故……!」
ξ゚听)ξ「染めたのよ」
ξ゚听)ξ「私がね」
川 ゚ -゚)「何ぃ!?」
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:45:53.52 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「世の中には、オタク趣味に対して拒否反応を示す人種がいる……
けどね、クー。逆に、オタクでないにもかかわらず
オタク趣味に対して理解のある人間もいるのよ」
川 ゚ -゚)「な、なんだと……? オタクじゃないのに、オタクを許すというのか!?」
ξ゚听)ξ「そう。世の中は今、変わりつつある。
電車男ブームからはじまり、ニコニコ動画、ツイッターの有名化……
初音ミクによる、ミュージシャンのオタク化……
かつてハードルが高いとされていたオタク文化のハードルが下がり
オタク時代は新しいステージに移行しつつあるのよ」
川 ゚ -゚)「新しいステージだと……!?」
ξ゚听)ξ「ええ。いい? クー。私達のような腐った女が幸せになるには
無理して自分を捨ててはダメ」
ξ゚听)ξ「これからは」
ξ゚听)ξ「相手を腐らせたもの勝ちなのよ、クー」
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:49:23.30 ID:/Qu2fhvb0
-
川;゚ -゚)「そ……そんな抜け穴が……あった……とは」
ξ゚听)ξ「正攻法で攻めたって、リア充の積み重ねてきた経験には勝てないわ。
だから、攻める方向を変えるのよ。
焦ったってダメ。ゆっくり……腐らせるの」
ξ゚听)ξ「それが私達の、戦い方よ」
川 - )「そっか……私……間違ってた……」
川 - )「私、無理してた。魔法使いなのにSTR振りまくって無理やり殴りキャラに
しようとしてた」
川 ゚ -゚)「私達は、魔法使いだ。戦士にはSTRじゃ勝てない」
ξ゚听)ξ「けれど、INTなら勝てる」
ξ゚听)ξ「つまり」
ξ゚听)ξ「そういうことよ……」
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:51:12.90 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「ありがとう、ツン。私はこれから、攻める方向を変えていこうと思う」
ξ゚听)ξ「ええ。あなたの努力は無駄にはならないわ。
少なくとも、磨いた分の武器は、十分使えるもの」
川 ゚ -゚)「よし! そうと決まれば、早速……」
ξ゚听)ξ「え?」
川 ゚ -゚)「ショボン君。こんな私でよければ、まずは友達から……どうだろうか?」
(´・ω・`)「え?」
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:53:45.57 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「ちょっと待ちなさい」
川 ゚ -゚)「何だ」
ξ゚听)ξ「そういえば、言ってなかったわね。ごめんごめん。
ショボンは私と付き合ってるの」
川 ゚ -゚)「ふうん。だから?」
ξ゚听)ξ「何?」
川 ゚ -゚)「すでに腐り済なら、すごく都合がいい」
川 ゚ -゚)「私と一回、デートしてみないか?」
ξ゚听)ξ「おいおいおいおい……
ちょ〜〜〜〜〜〜っとおかしいんじゃねぇかい?
聞いてた? 私、ショボンと付き合ってるの」
川 ゚ -゚)「だから、どうした」
ξ゚听)ξ「……!?」
- 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 21:57:51.08 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「私は、ショボン君の外見が気に入った。
かつ、ツンのおかげで、趣味も合う。
ならばもう、答えは決まっているだろう?」
ξ゚听)ξ「はぁ〜〜〜〜〜〜!?
馬鹿いっちゃいけませんよ。
いきなり略奪? ナイスボート? いちばんうしろの大魔王なみに
超展開すぎて付いていけないんですけどぉ」
川 ゚ -゚)「ショボン君と一緒に花火大会とかいきたいなぁ」
(´・ω・`)「はぁ」
ξ゚听)ξ「待てや待てや。カブトボーグの脚本家並に頭とち狂っちゃった?
てか、初対面で告白もどきとかフラグ早すぎ。イベント飛ばしすぎだから」
川 ゚ -゚)「うるさい腐れ売女」
ξ゚听)ξ「は? あんたにはあれくらいの男がお似合いだろハゲ。思い上がるな」
('A`)
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 22:02:40.99 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「キモオタには興味無いな……。
私は外見そこそこマルで、オタク趣味に染まっている
まさに理想的な隠れ優良男子を探していたのだ。そして出会った。
これは、まさしく赤い糸だ」
ξ゚听)ξ「結局面か。面重視とかどの面下げて言ってんの? え?
高デビュもどきが調子のってんじゃねえぞ」
川 ゚ -゚)「おやおや、随分な言い方だな。
ツン。お前もそこそこ外見を繕ったみたいだけど
所々にアウトポイント点在してるぞ? ニキビの跡とか」
ξ゚听)ξ「くっ!?」
川 ゚ -゚)「わざわざ隠れ優良男子を紹介してくれてありがとう。
外見を磨いていたかいがあったというものだ」
ξ゚听)ξ「あんた……ふふ、はははっはあははあ!!」
川 ゚ -゚)「何がおかしい?」
ξ゚听)ξ「ばーかっじゃないのぉぉぉ!? あんたどんだけ自意識過剰!?
あたかもショボンがあんたに惚れること前提にはなしてっけどぉ!
私とショボン付き合って二ヶ月もたってるから!!絆深いから!!」
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 22:05:23.35 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「馬鹿はお前だ……。見ろ、私の胸を!」
ξ゚听)ξ「うっ!」
川 ゚ -゚)「私の胸がはかいのてっきゅうだとしたら、お前の胸はこんぼうだな」
ξ゚听)ξ「はっ……はは。これだから牛女は困るのよねぇ。脳内カントリー・ロードで」
川 ゚ -゚)「ん?」
ξ゚听)ξ「ショボンはねぇ、貧乳好きなのよ!!だから、あんたみたいな巨乳はアウトオブ眼中!!
将来バブル後の売れ残り女キャラ確定のあんたはキャバでおっさんでも相手してれば!?」
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 22:06:29.95 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「二次元では貧乳好きでも、リアルでは……どうかな?」
(´・ω・`)「あっ」
川 ゚ -゚)「ねぇショボン君ともだちになろー」
(´・ω・`)「あっ、あっ、あっ」
川 ゚ -゚)「付き合お?」
(´・ω・`)「喜んでー」
ξ゚听)ξ
ξ゚听)ξ「えええええええええええええええええええええええええええええ」
- 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 22:08:11.38 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「ひ、貧乳好き、あれ? 貧乳、ステータス、は?」
川 ゚ -゚)「馬鹿が……ツンよ、一つだけお前は見落としていたな」
ξ゚听)ξ「何?」
川 ゚ -゚)「二次元は二次元」
川 ゚ -゚)「リアルはリアルだ」
ξ゚听)ξ
ξ゚听)ξ「はーーーーい! 何かクーが面白い話するってーーー!!」
- 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 22:09:49.77 ID:/Qu2fhvb0
-
川 ゚ -゚)「ふっ……」
ξ゚听)ξ「はいクーさん面白い話どうぞ!!ほら早くジラしてないで!」
川 ゚ -゚)「愚かな奴だ。無理して飲み会ノリで私をおいつめようとしている」
ξ゚听)ξ「からのー? からのー?」
川 ゚ -゚)「行こうか、ショボン君」
(´・ω・`)「喜んでー」
ξ゚听)ξ「からのー? さあ面白い話くるよー!」
ξ゚听)ξ「からのー……」
ξ゚听)ξ「……」
ξ゚听)ξ
- 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/17(木) 22:12:52.13 ID:/Qu2fhvb0
-
ξ゚听)ξ「……」
('A`)「……」
ξ゚听)ξ「男は胸ってこと?」
('A`)「僕はそういった考えはよくないと思いますね」
('A`)「思春期の男というのは、得てして性的なことに興味がありますが、
恋愛というのはそういった性的欲求だけで作るものではないと思います」
メガネクイッ!
('A`)「ま、かくいう私は彼女いない歴=年齢なんですけどね。どぅふふふ」
ξ゚听)ξ「ごめんキモい……」
('A`)
('A`)「解せぬ」
終わり
- 130 名前:1 ◆Hzv8aO35cxAN :2010/06/17(木) 22:15:20.38 ID:/Qu2fhvb0
- ._
\ヽ, ,、
`''|/ノ
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\`ヽ、|
\, V
`L,,_
|ヽ、) ,、
/ ヽYノ
/ r''ヽ、.|
| `ー-ヽ|ヮ
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ヽ、 |
ヽ____ノ
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
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